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カテゴリー「データ制作」の記事は以下のとおりです。

119系前面立体化

 前面のジャンパ栓や配管を中心に精密化した119系ストラクチャですが、前回の記事中にも書きましたように、斜めから撮影した従来のテクスチャ画像では、ライト類や幌枠などの突起物が、見る角度によっては妙な見え方になってしまうため、今回はそのあたりを修正していきます。

ファイル 37-1.jpg  まず最初に、実車を真正面から撮影した画像を元に、前面テクスチャを作り直しました。「特定の角度から見た時だけベストに見えるモノ」から、「どの角度から見てもソレナリに見えるモノ」への変更で、進展なんだか後退なんだか・・・。おかげで角度を変えて見ても、明らかに違和感を感じるような箇所はありませんが、斜めから見た時のノッペリ感や、ライトの「余所見してる」ような感じは否めません。

ファイル 37-2.jpg  これ以上の立体感をテクスチャだけで得るのは不可能ですので、次はパーツを立体化していきます。とりあえずライトから手を付けましたが、いきなり頂点打ちを始めるのではなく、調整が簡単な"cylinder"構文を使って位置やサイズ、曲面分割数などを検討します。ライトは実物をよく見るとタダの円筒ではなく、テーパーがかかっていることが多く、多少のデフォルメを加えつつ、それらしく見える寸法を割り出します。

ファイル 37-3.jpg  程良いバランスが決まれば、次は地道に頂点打ちです。今回は『理想の角度から撮ったテクスチャ画像に劣らぬ立体ストラクチャ』とは、どの程度の精密さを要求されるのか? ということの研究を兼ね、円筒部の分割数は20角形と贅沢な仕様にしました。テールライトは16角でも良さそうだったのですが、構文を使い回すために、こちらも20角形で・・・。
 ライトというモノは思いのほか複雑な形状をしており、ただの円筒にライトの絵を貼り付けただけでは、それらしく見えてくれません。透明レンズであるヘッドライトは、内部の反射鏡を意識した凹形状に、濃い色付きレンズであるテールライトは、レンズの凸形状をそのまま再現し、各方向から見ても違和感が出ないようにしています。

ファイル 37-4.jpg  最後にそれぞれテクスチャを貼って完成です。これで正面はもとより、右から見ても左から見ても違和感のない、立体的なライトを再現することができました。
 ライト1個あたりの頂点数が120。これだけの手間とPCへの負荷かけてまで立体化する必要があるのかどうか、いっそ板ストラクチャで良いのではないか? 想定する画面解像度やPCスペック、車両の使用方法などをよく考えてから作業にかからないと、「たいして効果もないのに重いだけ」のデータに時間を費やすことになってしまいます。

ファイル 37-5.jpg  ライトの立体化だけではペッタンコ感が否めないので、幌枠、貫通路の渡り板、ステップを立体化しました。渡り板の固定が甘く、ちょっと斜めに倒れているのがツボです。ヒンジの部分はテクスチャだけでは立体的に見えませんでしたので、簡単に別パーツで立体化。
 各パーツのテクスチャ作りは、簡単なように見えて意外と繊細で、立体化部分が浮いて見えないように微調整を繰り返しました。例えば幌枠の側面ですが、陰影はもとより、窓周りの黒や帯色が照り返してわずかに色を落としているところなど、単色で仕上げてしまっては違和感が出てしまいます。「別パーツなのに、パッと見では1枚の画像に見える」のが目標ですが、それがナカナカ難しい・・・。

 大まかなパーツを全て立体化したことにより、どの角度から見ても自然に見えるようになりましたが、それでも手すり類の立体感や方向幕の奥行き感など、一定の角度から撮影した画像1枚よりも、表情に劣るところがチラホラあります。とはいえ、これ以上はキリがありませんので、全方位対応とのトレードと割り切るべきでしょう。まぁ、全体が完成してからポリゴン数に余裕があるようでしたら、手すり類も作ってみましょうか。

ファイル 37-6.jpg  幕とライトの画像を差し替えて、対向列車用のストラクチャも仕立ててみました。車体のテクスチャを、錆や汚れ具合の違うものをベースにすれば、より臨場感が出るでしょうか。
 ヘッドライトは光線の表現ができない以上、このくらいで精一杯です。停車中に減光してるのってこんな感じかな? ちなみに、点灯時のヘッドライトは反射鏡がほとんど見えませんので、テールライトと同様、レンズの凸型形状に座標を打ち変えています。

 長くなりましたが、これでようやく前面に関しては完成と言えそうです。次は途中放棄したままの右側床下機器と、パンタまわりの製作ですね。全く手を付けていないクハですが、こちらは前面ディテールなどはバッサリ省略して、後追いの視点で見える部分だけに注力しようかと思います。

119系ストラクチャを作る

ファイル 32-1.jpg  実はここ数日、建物系ストラクチャの製作に飽きていまして、スクリーンショットを撮る以外には使っていなかったOpenBVEを何気なく起動し、外部視点で自動運転をボ~ッと眺めたりしていたのですが、意外やコレが面白い。“全周からの視点を考慮せず作られたBVEの路線を外から眺めてもなぁ・・・”とか思っていたのですが、カメラ配置を工夫すればそれなりに見られる角度もあり、特に風景が充実している部分は、ちょっとニヤニヤしてしまいます。
 当然ながらメインは運転で、OpenBVEの独自機能はあくまで副産物、というスタンスを変える気はありませんが、せっかくなので精密に造り込んだ車輌があればもっと楽しいかな?というわけで、路線データそっちのけで119系ストラクチャを造っておりました。

ファイル 32-2.jpg  まぁ、ずっとRONさんの借り物ってのもどうかと思いますし、飯田線の主人公たる119系くらいは、自作してバチはあたらないでしょう。
 するがシャトル転出組はAU75系集中クーラーを搭載していましたが、今回は後にインバータークーラーを載せたグループにしてみました。屋上がゴチャゴチャしていて、個人的にはコチラの方が好みなのです。特に先頭部の大型ベンチレーターがツボ。
 テクスチャは以前からの使い回しで仮のものです。時代設定的にワンマン化以前ですので、原型車の画像を使用します。

ファイル 32-3.jpg  以前製作したDT33も、ようやく日の目を浴びる機会が来たというものです。実はまだこちらの面しか床下機器が出来ていないので、同じ向きの画像ばかりです。
 クモハの床下は巨大な抵抗器が物々しくて格好良いですね。兄貴分の105系もほぼ同様の配置ですが、抑速ブレーキに対応させるため、119系の方がより大型なのです。

ファイル 32-4.jpg  スカートの無い前面床下を引き締めるため、連結器やジャンパ類、排障器をそれなりに再現、でもまだ途中なのです。CSVデータの座標打ちも随分と慣れましたが、それでも曲がったものを作るのは大変で、正面右端のジャンパ管だけで一晩潰してしまいました。
 あとジャンパ栓がもう一つと排障器ステー、配管類の見えるところだけ作れば頭部は完成です。

ファイル 32-5.jpg  車体の作り方はRONさんのデータを参考にさせていただきつつ、曲面分割数の細分化と自分なりの解釈、作り方を盛り込んで試行錯誤しています。やっぱりオデコの部分を作るのが難しいというか、面倒ですね。
 ワイヤフレーム表示でご覧の通り、床下機器は意外とシンプルで、ほとんどがテクスチャのお仕事です。通気部を奥まらせたベンチレーターや、厚みを付けた乗務員ステップなど、多めに頂点を消費しているオブジェクトもいくつかありますが、やっぱり頂点数のほとんどは台車に・・・。次の形式を作る時は、もっと少ない頂点で同程度の見栄えを維持できるよう工夫してみます。

ファイル 32-6.jpg  クモハもまだ途中ですので、クハは手つかず。相変わらず借り物のままです。クハの床下は一枚板に解像度の低いテクスチャを貼ってあるだけですが、これくらいのサイズの画像では、大きな違いは感じられませんね。自己満足にしかならないのかなぁ・・・。
 ちなみにパンタまわりは未だ試行錯誤中。テキストがゴチャゴチャになるので、できるだけcylinder構文は使いたくなかったのですが、さすがにパンタグラフのアームはコレに頼らないと無理でした。“cylinder”や“cube”構文を“rotate”“translate”で位置合わせした結果の座標を“AddVertex”に変換してくれるソフトが欲しいなぁ・・・なんて。

ファイル 32-7.jpg  アレコレ作り込んだのでクソ重いデータになっているんじゃ・・・?というのが心配どころですが、とりあえずOpenBVEで見る限りは特に問題なしで一安心。画像中の下あたり“rendaer”の最初の項目“static opaque faces”が画面内に描画中のポリゴン数で、だいたい視界を広くすると8000~10000ポリゴンを処理していましたが、フレームレートは画像最上部にあるように、60fpsを維持しています。
 これはOpenGLの描画能力ですから、Direct3Dでどうなるかはやってみないと分かりませんが、今時の(3Dゲーム用PCとして)ミドルクラスのパソコンなら、これくらいのポリゴン数は問題にならないでしょう。ストラクチャが全て完成したら、X形式に変換してBVE5でも描画テストをやってみることにします。

ファイル 32-8.jpg  私が元々模型テツの人間だから・・・というのもありそうですが、なかなか面白いOpenBVEの外部視点。しかし、最初はただ遊んでいるだけのつもりでしたが、風景全体を見渡すことができるため、色彩のバランスが周囲と合っていない建物を見つけたり、改変を繰り返しているからか、見えないところに置き忘れたストラクチャを発見したり、周囲の新作と比べると作り込みの甘いストラクチャを見つけたり・・・などなど、普段は気付かなかった問題が多々露見してきました。たまには客観的に、視野を広く取って眺めることも大切ですね。

ファイル 32-9.jpg  実は、普段から路線を製作する時は、どのタイミングで切り取っても一枚の絵になるような、そんなデータになるよう心掛けているのですが(心掛けだけですが)、OpenBVEをメインに使っていらっしゃる方だと、より顕著にそういう方向に進みそうですね。
 119系のストラクチャが完成して、路線の作り込みがもう少し進めば、以前「動画その2」でやったようなPV的な動画をまた作ってみようか、なんて思っています。数ある鉄道系ソフトの中でBVEの出来の良さは格別だと思っているのですが、対応OSの問題もさることながら、見た目の地味さで敬遠される方が多いのは非常に残念です。
 無理にユーザーを増やして収拾が付かなくなるのも良くありませんが、やはりプレイヤーが多いと作者としても気が入りますし、またそうしたプレイヤーの一部が作者になっていけば、こちらも将来的に色んな路線で楽しませていただけるわけです。「結局自分のためかよ!」ってなワケですが、拙作の動画でBVEに興味を持って下さる方が少しでもいらっしゃれば、それは嬉しいことですね。

電柱でござる!

 架線柱の記事でも書いた記憶がありますが、日本の空というのは電線だらけで見苦しいものですね。しかし、見苦しかろうが汚かろうが、それもまた「日本らしさ」のひとつであるわけで、データ上でも再現してみたいなぁ・・・と、運転シミュレータの本筋から逸れたところばかりに力を注いで、正統派ユーザーの方から「無駄に処理が重くなる」と、お叱りを受けてしまいそうな今日この頃です。

 電線はともかく電柱に関しては、過去の画像や動画にあるように、それらしく再現していましたが、これが何故か嘘クサイ。そもそも電柱や電線なんてものは、毎日のように目にしている割には「正確に描いてみろ」と言われると難しいもので、これを機会に“正しい電柱と電線”をお勉強しながら、新しいオブジェクトを作ることにしました。

ファイル 31-1.jpg  ポールのストラクチャ・テクスチャは影を除き従来のままですが、ビームや碍子の取り付け位置は、実際の法則に従って修正しました。
 最上段に3本並んでいるのが6600Vの高圧配電線で、これは接近するだけでも危険な電圧ですので、例外なく最上段になります。
 中段には200Vの低圧線が敷設されていますが、動力線と電灯線に分かれています。必ずしも・・・ではありませんが、上段に2本の低圧動力線、下段に3本の低圧電灯線が配置されており、動力線は工場のモーターに適した三相三線の交流ですが、3本のうち1本は電灯線と共用しているため2本だけです。電灯線は一般家庭で使用する単相三線で、3本のうちどの2本を使用するかで100V・200Vを使い分けられます(最近はエコのせいか減りましたが、ちょっと前のエアコンは200Vが多かったですね)。
 余談ですが、都市計画で住居専用区域に指定されている場所や農村では、動力線を見かける機会は少ないかもしれません。もっとも、伊那谷の集落はどこも工場だらけですので、必須と考えて良いと思います。
 そして、最下段の太い線は電話線。一本一本は細い電話線ですが、交換局までは各戸の線が集まって束になりますから、かなりの太さになっています。

ファイル 31-2.jpg  以上が最低限の組み合わせになりますが、シンプルな電線・電柱だけでは寂しいので、アクセントに柱上トランスを持つ電柱も作ってみました。
 最近のトランスはポリバケツみたいなスマートな外観ですが、一昔前は物々しい冷却フィンが印象的で、風景画を描く時も良いアクセントになったものです。
 電話線に付いている黒い箱は、各戸の電話線を分岐・集約するクロージャーというもの。これも街を眺めていると至る所にぶら下がっています。ちなみに光ケーブルのクロージャーはライトグレーなので、ご近所に光ケーブルが引かれているかの判断材料になりますね。

 ポールとトランスは円筒状のオブジェクトですが、ビームや碍子は平板に小さなテクスチャを貼っただけですので、見た目の割に軽量です。クロージャーに至ってはcube構文で超手抜き。電線類は一部省略していますが、雰囲気は十分出ていると思います。細かい電線に透過テクスチャを使うと楽そうですが、メモリ使用量が増える、アンチエイリアシングをかけると遠景で消滅してしまう、そしていつもの縁の透過不良といった問題がありますので、地道に頂点を打ち、テクスチャも貼らず色指定のみで仕上げました。

ファイル 31-3.jpg  完成した電柱を七久保駅周辺に建てたところ、手前味噌になってしまいますが、予想を遥かに上回る「日本臭さ」に大満足です。やはり何でも作る前にしっかり観察し、構造を学んでから取りかからないと、説得力のあるもの、もしくは自然に見えるものは作れない、ということでしょうか。
 観察といえば、実際の電柱は右や左に傾いているものが多く、直立している方が珍しいくらいです。むしろ整然と並んでいると違和感が激しく、データ上でもバラバラに傾けたいところなのですが、今のところBVEの構文にはオブジェクトを傾斜させるパラメータがありません。ですので苦肉の策として、左右に傾いたものも含め、数パターンのオブジェクトを作り分け、それらをランダムに並べて自然に見せるようにしています。


 いい加減路線データを先に進めなくてはならないのですが、こういった「理想の風景」を再現するためのオブジェクト造りが楽しくて、ついつい寄り道してしまいます。とりあえずこの勢いで、横方向や交差部などの電柱・電線類を一式作ってしまうつもりですが、高圧鉄塔のストラクチャも作り直したくて、先日から資料を集めているなど、まだまだやること山積です。小町屋は遠いなぁ・・・。

飯島駅周辺の精密化作業

 やはりクオリティというのは、全体を通して安定していないと落ち着かないもので、力を入れた七久保を先に見てしまうと、次々駅の飯島が簡素に見えてしまうという、恐怖のループに陥っています。
 飯島駅はこのあたりの地方行政を司る飯島町(いいじままち)の中心部にあり、商業的にも七久保よりは栄えています。そういった背景があることや、馬刺しが美味かったなぁ・・・と愛着も出てきたところで、駅周辺のグレードアップを図りました。

■飯島公民館
ファイル 30-1.jpg  まずは駅の右側(東側)に見える飯島公民館を製作。以前は大型倉庫のような汎用ストラクチャを置いて誤魔化していましたが、非常に特徴のある建物ですから、ちゃんと再現できていないことが引っかかっていたものです。
 地方の公民館にしては分不相応なほど立派な施設ですが、何層にも重ねられた屋根を破綻無く纏め上げた秀逸なデザインで、どなたが設計されたのか興味が湧きます。右手の屋外階段だけはもう少し何とかならなかったのか?とも思いますが、法令の問題でしょうか。
 線路際すぐではなく、少し奥まったところに建っていますので、建物の規模の割にはテクスチャサイズは控えめ、頂点数も汎用住宅に比べると大人しい作りになっています。ですので、実際の製作作業は比較的短時間で終わったのですが、壁と屋根、相互の位置関係を写真から読み取るのに時間がかかりました。

ファイル 30-2.jpg  実際に配置してみると、この程度の解像度ではかなり小さくなってしまいますね。運転台から見ると、線路際の樹木や小屋の間から、見えたり見えなかったりといった具合で、チラチラもどかしく見えてくれます。静止画だと1枚で全体を把握できる絵が作りにくいので、少し右手に振ってスクリーンショットを撮っています。
 この画像ではわかりにくいですが、公民館のストラクチャがちゃんとしたことで、中央の倉庫(現在は何かの工場?)との高低差を含めた位置関係、手前の駐車場も再現することができ、現地をご存じの方でも違和感のない仕上がりになっていると思います。


■JA上伊那飯島
ファイル 30-3.jpg  地方の中核駅の前には必ずと言って良いほど存在するのが農協。飯島駅前にも二棟の農協関連施設が建っています。画像は飯島駅の辰野側、旧貨物ホームから西側を見たところです。
 左手奥のレンガ色の建物は、農協のスーパーであるA・コープ、中央奥に見えるのは旧館の転用でしょうか、JAバンクとなっています。まずA・コープの方は、駅舎や信通機器室に隠れてチラチラとしか見えませんので、板オブジェクトに毛の生えた程度の立体造形で済ませました。むしろメインは屋上の広告塔で、こういうオブジェクトの存在が生活感というか、独特のリアリティを演出してくれます。

ファイル 30-4.jpg  JAバンクの方は典型的な戦後の公共建築。手すりや欄干を設けたバルコニー(なんて洒落た言い方は似合いませんね)をぐるりと巻いたコンクリート建築は、役所をはじめとした公共施設や、鉄道の詰所など、全国何処へ行っても嫌と言うほど見られましたが、このところ急激に数を減らしているように思います。
 こちらは運転台から見てもA・コープより見える時間が長く、また板ストラクチャでは手すり部分を自然に再現することが出来ませんでしたので、簡単にではありますが立体化率が高くなっています。
 透過テクスチャを併用すれば楽なのですが、IM0.5版では多くのビデオカードにて縁の処理に不具合があります。これが解決するまでは透過テクスチャを極力使わない方向で行きたいと思います。


■ホームをグニャグニャさせてみる
 二つ前の画像でお気付きの方がいらっしゃるかもしれませんが、旧貨物ホーム、およびそれに付属するストラクチャも新規に作り直しました。ホーム高さは旅客ホームと同一ですが、電機機関車の乗降に合わせてか、前方部が一段高くなっているのが特徴です。
 この部分の再リニューアルでは、テクスチャ品質の向上と小物類の設置を行いましたが、もうひとつ実験的に、ホームの寸法狂いを再現してみました。

ファイル 30-5.jpg  近代的なコンクリートや鉄骨で組まれたプラットホームは、まるでCGのように一直線に見える物も少なくありませんが、古い石積みのホームを実際に見てみると、思った以上にグニャグニャ曲がっているのです。
 データ上での狂いは、長さ5mあたりの高さ誤差が3~5cmといったところで、注意して見ないと、または左の画像のように、視点を近付けなくては分からない程度です。しかし、この「分かるような、分からないような」が重要で、パッと見でグニャグニャしているようではやり過ぎ、わざとらしくて不自然になります。

 以前からホームを作る時にテクスチャやら小物やら、色々工夫をしてみるものの、何かリアリティが足りない・・・と悩んでいたのですが、どうやらスパーンと一直線に見えるオブジェクトが原因だったようです。以前から「手すりや柵はグニャグニャ曲げた方が・・・」と自分で繰り返し書いておきながら、それをホームにも適用するように思いつかなかったのは、チョット呆れますね。
 まぁ気を取り直して、今後製作するホームは可能な限り、グニャグニャさせて行こうと思います。ただし頂点数が25mのオブジェクトなら約5倍、私の場合はホームの端から端まで一つのオブジェクトで作りますので、4両用ホームでは約15倍になってしまい、万人にオススメできる技法ではありませんね。
 最初から重量級路線として割り切り、ロースペックPCユーザーを切り捨ててしまえるのであれば、こうした作り込みもアリだと思います。


■地元の方、いらっしゃいます?
 JAバンクの更に先、現在は八十二銀行が建っているところですが、再開発前の景色をご存じの方、写真をお持ちの方、いらっしゃいませんでしょうか? 飯島図書館で郷土史を読んだり、周囲で少し聞き込みをしてみたのですが、これと言った資料が得られませんでした。
 現在の限られた資料から判断するに、現八十二銀行とよく似た、切妻二階建て・平入りの蔵っぽい造りの建物があったように思えるのですが、もし詳しい資料・証言がございましたらコメント、メールでご提供下さいませ。

 特にお礼はできませんが・・・、配布の際にはよりリアルなデータをお渡しできる、ということでお願いします。

169系を作ってみる

ファイル 28-1.jpg  さて、せっかく素材を撮り集めてきましたので、急ぐものではありませんが169系の製作に取りかかってみます。テクスチャの製作で一番手間のかかりそうなところは窓まわりですが、まず169系と115系の窓をよく観察してみましょう。
 左が169系、右が115系、一見して似て非なるモノであることが分かりますね。一番目立つところはサッシの奥行きで、これは急行型が上段下降/下段上昇窓を採用しているのに対し、近郊型では上段上昇/下段上昇窓となっているからです。近郊型の窓は上昇させた時に幕板の中に収まりますから、サッシは車体外板(と、その補強部材)より引っ込んでなくてはならないわけですね。対して急行型の場合、上段が下降するので窓サッシがどの位置にあろうとユニット窓枠の内側で完結しており、車体外板とサッシをほぼツライチに配置することができるのです。
 見た目は急行型の上段下降・下段上昇窓の方が凹凸が少なくて綺麗ですし、製造工程も車体側に穴を設ける必要がないので簡単そうに思いますが、その構造上、窓は目一杯開けても半開が限度です。対して通勤・近郊型の上下上昇窓は全開にすることが出来、優等列車以外では当たり前だった非冷房車には重宝されたわけですね。
 ちなみに通勤型・近郊型でも幕板部に空間の取れない方向幕の直下にある窓は、上段下降・下段上昇窓が使用されていますが、デザインを統一するために奥行きのある窓枠構造になっています。このあたり、よ~く観察してみると当時の設計思想や妥協点が読み取れてナカナカ面白いですね。

ファイル 28-2.jpg  さて、115系の窓まわりを改変して169系に化かすには、奥行きを減らす・上段窓用の窓受けを削除し、下降用のレールを付ける・窓枠の四方にR装飾を付ける・サッシの取っ手削除と太さ調整・・・、まぁだいたいこんなものかな? と予定していました。ところが、実際にしなの鉄道で撮ってきた169系の写真を見ていると、単色無彩色の窓まわりですから、色調を調整するだけでそのまま使えるんじゃないか? と思いつき、さっそく範囲選択をかけてトーンカーブを弄ってみました。
 本番用の画像ではありませんが、分かりやすいので先ほどの画像をWEB用に編集しています。169系の画像と115系の画像はレイヤーで分けていますので、115系の色に近づけるように169系の色を調整してみます。するとアラマァ、いとも簡単に同じ色になってくれるではありませんか。ディテールをアレコレ弄るより、よほど楽な作業ができそうです。

ファイル 28-3.jpg  では本番、とりあえず楽そうなモハから作っていきましょうか。1両分の窓と車体に必要な画像をそれぞれ数枚ずつ、適当(そこそこ適切にの意、いい加減じゃなくて)に切り出して、遠近/縦横比を変形調整して並べたところです。全体の色調調整や繋ぎ目の処理はまだこれからですが、まぁなんとかなりそうな感じですね。この画像では縮小表示して全体を収めるようにしていますが、先日の記事にも書きました様に、編集中は画像解像度を高く保ったまま作業しており横幅は窓画像が約3000ピクセル、車体の方は約6000ピクセルとなっています。作業開始時に特定の画像サイズを決めているわけではなく、撮影した画像を原寸のまま繋げていったらこうなった・・・というだけのこと。
 全ての条件を満たす画像を都合良く切り出せるわけではありませんので、札受けやドアエンジンのハッチ、形式番号などの細かいディテールが要らぬところに散らばったままですが、後から画像処理で消せるので気にせず使います。

ファイル 28-4.jpg  窓・車体の画像はそれぞれ違う写真から切り出した数枚の画像を並べていますので明度/彩度がバラバラ。そのあたりを調整してからレイヤーを結合し、更に継ぎ目をスタンプツールなどで馴染ませて一体感を出します。ついでにこの時サボ受けなどの不要なディテールも消し、また車体裾の絞りによりナナメになった腰板部分の歪みも修正。
 窓・車体それぞれが1枚の画像として見られるレベルに完成すれば、最後に車体画像の上に窓画像をレイヤーとして載せ、サイズを調整、ふたつ前の画像と同様に窓まわりを範囲選択し、トーンカーブをいじって塗色を合わせます。

ファイル 28-5.jpg  さて、窓まわりが一段落しましたので、次はドアを作りましょう。しなの鉄道色と新長野色はドアの塗り分けが全然違いますので、115系新長野色の画像をベースに作ることにします。
 まずは115系からちょうど良いドア画像を切り出し、遠近による歪み、車体裾の絞りによる歪みを補正します。次にドア中央部を削除し、前後を繋ぎ合わせて1枚物のドアにします。細部を見ていきますが、車体側に設けられたローラーが接触するステンレス製のガイドが窓下に貼り付けられていますから、ローラーと一緒に169系の画像から切り出して移植合成、色調や影などを調整します。ドア窓ですが、115系だと中に乗客が立っていたりポール類が見えていたりとゴチャゴチャしていますが、デッキ付きの169系はドア部の室内がスッキリしていないとおかしいので、窓部をHゴムごと169系の画像から移植して調整、これでようやく完成です。ただし、開閉方向が逆のドアは見た目も変わりますので、もう一種類用意しておく必要があります。

ファイル 28-6.jpg  完成したドアをはじめ、戸袋窓やトイレ窓、その他諸々の細かいディテールを配置し、色調を整えればとりあえずは完成です。ちなみにサボ受けなど一部のパーツは、先日帰路に北陸本線で撮影した457系の画像からも転用しました。案の定、帯以外はアイボリー一色なので色調整が簡単でした。各パーツの位置は目分量で結構適当。模型や図面のように真正面から厳密に見るようなモノではありませんから、そんなに気を遣う必要はないでしょう。
 レイヤーを結合し、所定の解像度で保存(とりあえず1024x512ピクセルにしました)、あとはモデリングデータに作成したテクスチャを貼り付け、実際に路線データ上に配置してみて周囲との明るさ、色のバランスを整えれば最終完成です。今回はまだモデリングデータを作っていませんので、車輌ストラクチャで有名な「RON'S BVE」さんの115系データをお借りし(いつもお世話になっております!)、試験的にテクスチャを貼り替えてみました。

ファイル 28-7.jpg  テクスチャはモハしか出来ていませんのでポツンと寂しい絵になってしまいますが、駒ヶ根駅に置いてみました。モデリングデータは115系のままですから床下・屋上機器の姿が違うわけですが、あくまで雰囲気テストということで・・・。
 各パーツの位置や寸法に要調整な部分も散見されるものの、概ねソレっぽくは出来ましたね。車体の明るさも日陰方向なのでこんなものでしょう。例外なくナナメ方向から撮影した写真をベースにしているので、凹凸部の立体感もそれなりに表現できています。OpenBVEで色んな方向から見たい・・・という場合は違和感を感じる角度も発生してしまいますが、基本は本家BVEで交換列車などに使用するモノですから、運転台から見てリアルに見えることを第一優先にしたいものです。

 今回は珍しく作成手順を追って解説してみましたが、「現物が無い物を工夫して写真化する」ご提案?というか、まぁこんな作り方もアリますよ、ということで、テクスチャ素材が手に入らず困っている方のご参考になればと書き綴ってみました。建物は見た目が多種多様で、まったくそのものを合成で作るのはナカナカ難しいと思いますが、車輌に関してはかなりの割合ででっち上げることが可能です。とっくの昔に引退したアノ列車を再現したい! という方。似たような配色、似たような構造の車輌を探し出し、あの手この手で切り貼りしてみてはいかがでしょうか?

 さて、残りのクハ・クモハとモハの裏側はまた気が向いた時に作ります。モデリングもイチからやりたいと考えていますが、今は線路周りの建物を優先して製作したいので、車輌オブジェクトを完成させて配布できるようになるのは随分先になります。ま、例によって気長~に(以下略)

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