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タグ「119系」の記事は以下のとおりです。

30年間お疲れ様でした

ファイル 83-1.jpg  春のダイヤ改正まであと数日ありますが、飯田線に於ける119系の運用は先週でほぼ終了しました。週の後半あたりから豊橋に戻った編成から順次浜松へ廃回され、またリバイバル国鉄色のE4編成についても9日金曜日をもって通常運用を離脱し、あとは月末まで団体・臨時便での運用を残すのみとか。  それらの情報を得たのが前日である8日木曜日の夕方。困ったことに9日の運用は早朝~通勤時間帯のみで、朝から大阪を出て豊橋へ向かったのでは間に合いません。仕方なく急ぎの仕事を片付けてカメラ等を準備、この日の最終乗り継ぎの東海道本線で豊橋へ向かいますが、あいにく地元JR西の信号トラブルで新快速がウヤ、京都~米原間を新幹線でワープして何とか豊橋にたどり着きました。 ファイル 83-2.jpg  一泊しても幸先の悪いスタートは尾を引き、9日は早朝から小雨。E4編成の運用は水窪始発→豊橋の512Mと、続いて豊橋-豊川の短距離1往復のみ。少しでも撮影機会を増やすため、512Mを本長篠まで迎えに行って折り返し豊橋まで乗車、豊川往復の407M-410Mには乗車せず、豊橋駅ホームで発車ギリギリまで対向ホームで粘る作戦をとりました。  雨が心配でしたが、車体側面の濡れは最小限で何とか撮影できるコンディション。前面の濡れは気になりましたが、まぁ画像処理で何とかなりそうでしたので、限られた時間で撮ったにしては及第点です。 ファイル 83-3.jpg  ストラクチャに使用するテクスチャ材料の撮影は、どこにどう使用するかを考えながら撮らなくてはなりません。ありがちなのは電車の側面を真横から撮って立体感を失うケース。何を撮るにしても、運転している列車の運転台からの視点にできるだけ近い角度で撮るのが立体的に見せるコツです。  いつもは車体に対して45度くらいの角度をイメージして撮影しているのですが、完成後の立体感が乏しいように感じていましたので、今回は30度くらいの浅い角度で撮ってみました。角度を寝かせすぎると側面のディテールが損なわれるのではないかと心配になったり、望遠で撮ることになるので手ブレが発生しやすくなるなど、何かと勇気が要いりますが思い切って。 ファイル 83-4.jpg  レンズの合焦範囲や遠近補正時に必要な解像度のマージンを考慮して、一度に広範囲を撮ろうとせず、カメラの解像度を天地方向に最大限活用し、長さ方向は後から切り継ぎ合成することを前提に複数枚撮影します。  合成後、窓や戸、諸々の突起物の厚み表現をさらに強化。作業中の画像を見ると厚み部分の幅がやたら大きくて不自然に見えますが、「やりすぎ」くらいを意識して仕上げます。 ファイル 83-5.jpg  ストラクチャデータを書き換え、テクスチャを置き換え。微細な貼り付け位置調整のため何度か編集を繰り返し、同時に色彩を路線データにマッチさせて完成です。不自然に見えた厚み表現も、運転台から対向列車を見る角度ならば極々自然な立体感になります。  さらに踏み込んで窓や戸を頂点編集で凹ませたデータも作ってみましたが、手間の割には余りリアルに見えませんでしたので、テクスチャ上での立体表現に留めています。 ファイル 83-6.jpg  かねてより懸案だった車両データはRock_Onさんが製作して下さることになりましたので、こちらも運転台パネル画像の製作に着手しました。まだまだ素材を仮配置しただけですが、アップ撮りした複数の画像を繋ぎ合わせていますので、可能な限りノイズの少ない実写パネルになる予定です。  実写系かイラスト系か、パネル画像については好みが分かれるところですが、個人的には路線データのイメージに合わせるべきと考えています。つまり路線のテクスチャが実写寄りなら実写パネルで、イラストCGならイラストで、明るさや色相・彩度にしても路線とパネルがマッチしていなければ、それぞれが良い出来であっても不自然になってしまいます。  ですので路線と車両の作者が違う場合でも、パネル画像だけは路線の作者が作るとか、止むを得ず作者が別々になるなら、双方のデータの共有、そして感覚の共有を密にする必要があるのではないかと思います。 ファイル 83-7.jpg  仮配置の段階で解像度が不足していたり、角度がマッチしないなど、足りない素材がいくつか出てきましたので、これも今回の乗車中に補っておきました。できるだけノイズを抑えるためiso200で撮影しますので、まともに撮れるのは停車中のみ。駅に止まる度にターゲットを変え、角度を変え、できる限りの素材を集めておきます。泣いても笑っても、119系を撮影できる機会はもうありません。 ファイル 83-8.jpg  E4編成の国鉄飯田線色に特別な思い入れがあるわけではありませんが、データの公開時にはこの水色の119系を対向列車に設定させていただきます。鉄道ゲーム業界に詳しい方ならご存知と思いますが、なぜかJR東海はこの分野に対して何かと厳しく、あくまで「国鉄飯田線」という設定にせざるを得ないのです。同様に駅名票や看板類、リレーボックス等に表記されたJRロゴやオレンジ色のコーポレートカラーも最終的には塗り潰すことになります。  あまり「グレーゾーン」というのは好みませんので、一度JR東海に掛け合ってみたい考えもあるのですが、どうあってもNGが出た場合、他の東海系データの作者さんにもご迷惑が及ぶ可能性がありますので、今のところ消極的回避の方針です。  「まだ公開しないのか?」とヤキモキされている方もいらっしゃるようで対応に苦慮しているのですが、ちゃんと公開に向けて日々作業していますので、そのへんは安心していただいて良いかと思います。  当たり前ですが「出来たところ」だけをピックアップしてブログのネタにしていますから、一見完成しているように見えて、実は空白地帯だってまだまだあるのです。「これだけは置き換えたい」という初期製作のストラクチャや、仮にお借りしたままの素材もいくつか残っています。BVE4→BVE5への対応作業もまだまだ途中です。車両の件も(ほぼ丸投げですが)やっと光が見えてきたところ。  軽量化作業は全線にわたって完了し、大幅にFPSが向上しました。画像の飯島駅も放置していた細部の作りこみが完了したほか、列車交換がらみのギミックをいくつか新たに盛り込んでいます。  「最低限やることリスト」を消化すべく、ほぼ毎日それなりの時間を取って作業しています。できれば2012年のQ4、遅くとも2013年のQ1にはまとまった形での発表を考えていますので、それまで焦らず気長にお待ちいただけると、こちらも心穏やかに作業が捗ります。何卒ご協力をお願いします。

運転台は仕上げ工程へ

ファイル 77-1.jpg  運転オフ会にお持ちします実物大の119系運転台型コントローラー。実のところ「間に合うかな?」と冷や汗ものだったのですが、日々着々と工作を進めましてようやく仮組みまで漕ぎ着けました。  既に掲載済のマスコンとブレーキ弁の頭・ハンドル、メーターの風防、時刻表灯は実物廃品。それ以外は全て自作になります。実物が入手できれば一番楽なのですが119系は独自仕様の物が多く、また実物の廃車がたくさん出たとはいえ、残念ながら近年のJR東海は部品販売を行わないのが通例となっています。 ファイル 77-2.jpg  左壁面には保安装置などの機器が並びます。空洞になっているところには限流値の切り替えスイッチが入りますが、入手できたカムスイッチはツマミの形状が違う物だったため、実物を模して作り直しているところです。  上方に付けた縦長のスイッチがATS元電源。こちらは実際に配線していますので、運転開始時は電源を投入と同時にチャイム鳴動、警報持続ボタンで停止させる動作を行います。パン上げボタン・連絡ブザーは配線無しのダミーです。 ファイル 77-3.jpg  スイッチ箱も完成しました。ATS確認ボタンをバシッと叩くため強度が必要だろうと想定し、合板でしっかり組んだ木箱にプラ板の化粧を施しています。前照灯・室内灯関係のスイッチはプラ造形のダミー。力を入れて動かそうとすると折れちゃいますので、運転会参加の方はご注意下さい。  ボックス手前のエッジは擦れて地金が露出しているところ、それが錆びているところ、下地塗装の層と灰緑色の層を表現したいので、後日ゆっくり時間を取って塗装します。 ファイル 77-4.jpg  壁面は間延びしがちですので、窓枠のディテールを念入りに再現しました。運転中に注視するようなところではありませんが、やはり板に四角い穴を開けただけではリアリティがありません。開口部の奥行き、折り返されたユニット構造の縁、ガラスを押さえるアルミアングル・・・、出来る限り実車の表情を写し取り、それらしく再現しました。  四隅のRを再現するには手間も技術も必要。さすがに個人で金属のアングルを曲げ加工するのは困難なため、全てプラ工作です。窓押さえのアングルはプラ材から工作して塗装した物ですが、壁面角の突き合わせ部分に取り付けたアングルは汎用のアルミ材。金属の中でもツヤの無いアルミは塗装で質感を模すのが比較的簡単で、違和感なく溶け込んでいます。 ファイル 77-5.jpg  バイザーもほぼプラ工作で纏めました。左右で形状の異なるヒンジも忠実に再現。ディテールを再現する上で必要なパーツであることはもちろん、モニタが存在しない窓上部の目隠しも兼ねています。  前面窓に組み込んだ液晶TVは32インチの物ですが、縦横比16:9だと圧倒的に天地寸法が足りていません。だったらより大きな37/40インチを使えばいいのでは?と思われるかもしれませんが、同じフルHDの解像度で画面サイズを上げてしまうとドットピッチが荒くなり、視聴距離1メートル以下の用途には適しません。  試行錯誤した結果、できるだけドットピッチを狭めることを最優先し、デッドゾーンが出来ないよう窓幅ギリギリの32インチTVを採用、余る上部は目隠しをするのが最善と考えました。  まだ作り込みの必要なところもありますが、この調子なら会期までに仕上げる事が出来そうです。ただマスコンの逆回し抑速についてはマスコン内部の改修が大がかりになるため、間に合うかは不透明。また、より信頼性の高いブレーキ弁構造も思い付いたのですが、そちらもまるっきり作り直しになるので、間に合いそうに無ければ手を付けずに持って行きます。 ※運転オフ会について  今のところ参加決定の方が主催者含め15人強、仕事の都合がクリアできれば参加されるという方も含めれば20人ほどになっています。とはいえ2日間通しで参加される方ばかりではありませんので、まだ人数には余裕があるかと思います。  運転台は完全な状態に仕上げて持ち込みますので、興味を持たれた方は是非ともご参加下さいませ。

いよいよ内装工事へ

ファイル 65-1.jpg  ただでさえ暑い上に節電だ何だと厳しい日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。こちらは日曜CG屋から日曜大工にクラスチェンジして、汗だくの屋外作業をしておりました。  運転台一式を囲う壁の部分を造っていたのですが、さすがにこういった作業を平日深夜にするわけにも行かず、昼間まとまった時間を確保できるときに、一気に進めました。角材、合板による骨格は完成しまして、これから内装のお化粧に移ろうというところです。  実車の詳細な図面がありませんので、各部寸法は写真を元に割り出したものですが、大きな誤差は無いと思われます。全体の寸法は横幅約1メートル、奥行き55センチ、高さ140センチ。キャスター付きですのでゴロゴロ転がして押し入れに収納できます。  室内に置いているとなかなかの威圧感ですが、チョットした鉄道模型のレイアウト(ジオラマ)と比較すれば、占有面積としてはたいしたこと無い・・・というか、まだ健全かもしれません。それでいて再現できる路線長は無限に等しいのですから素晴らしいものです。 ファイル 65-2.jpg  左側の壁面は、ちょうど乗務員室扉との境目くらいまでの寸法ですので、実物そのままのパーツ配置が可能になりました。警報持続ボタンは、形状からして富士電機の旧製品で間違いないと思うのですが、ボタンが白いものは入手できず、塗装しなくてはなりません。他に限流値切り替えスイッチ、パンタ上げボタン、連絡ブザーのボタンが付きますが、これらは形状のみのダミーで再現する予定です。  現在、実車の左壁面はワンマン化にあわせたEB装置搭載の改造時に、保安装置類の小箱が各種増設されて賑やかになっていますが、路線データに合わせ、比較的シンプルだった時代を想定しています。  中央のスイッチ箱は既に一部プラ板による化粧を始めています。パンタ下げボタンの周囲はすり鉢状に窪んでいるのですが、実はヤクルトの容器を切り出し、接着・整形したもの。冗談みたいな話ですが、使えるものは何でも使います。 ファイル 65-3.jpg  この角度で見るとよく分かりますが、119系の操作系は少し傾けて固定されています。おかげでデスク部分には相応の強度が必要になり、また形状もタダの四角では無いため造るのが少し面倒に・・・。なんせマスコンだけでも20kg超。しっかり補強を入れておかないと、後から板が反ってくるようでは困ります。  とはいえ組み付けたハンドルを握ってみると、非常にしっくり来る感覚。他の計器類や時計、時刻表灯なども理にかなった配置になっていることが、実物大で再現することで良く理解できました。最近では何でもヌルッとしたデザインにして「人間工学だ」なんて言ってますが、何のことはない、機械というものは昔から人の使いやすいように出来ているものです。  実車の右壁面(貫通路との仕切り)は、あと20センチほど手前まで伸びているのですが、これ以上延ばすと収納スペースに収まらなくなってしまうのでデフォルメしました。仕方がないことですが、無線機や放送装置を取り付けることが出来なくなってしまったのは残念。フェイクでも良いので、あのゴチャゴチャ感は造り込んでみたかったところです。  マスコンの接点については、抑速ノッチを使わなければ簡単に改造できそうなため、後回しにしました。そもそも飯田線で抑速がまともに機能しているのか、例えば制限40で30‰の下り勾配なんてシチュエーションで、発電ブレーキが有効に作用するとは思えないのですが、このあたりは次回の取材時によ~く観察してみます。  とりあえず、この調子でいけば来月中には塗装を終えて完成できそうな気がしてきました。構想から約一年半、いよいよでございます。

119系ストラクチャを作る3

ファイル 51-1.jpg  パンタも出来たことだし、放置していた右側面の床下機器と、クーラーやベンチレーターの土台といった屋上のディテール作りを進めました。BVE上ではまず見ることの無い真横から・・・、実に模型的。  床下の大部分を抵抗器が占領する反対面は非常に迫力がありますが、こちら側は細切れの機器がズラリと並び、これはこれで不揃い感が楽しいものです。  模型といえば、BVE用ストラクチャとして、日々CGで車両を作っていると、模型のガニ股(Nゲージ・HOゲージ問わず、軌間が標準軌程度に設定されているため、本来狭軌の国鉄型は不恰好になるのです)が我慢できなくなるという副作用が・・・。気付けば長いこと触っていません。 ファイル 51-2.jpg  手前の円筒はMG、中央ドア下のルーバーが突出しているのが断流器。凝った造形はその2点だけで、あとは単純な箱型です。各機器の寸法(特に奥行き)はかなりテキトー。しかし、「国鉄型電車=重そう」というイメージは再現できたかと思います。  2両目に配置したクハの床下は、まだテクスチャ1枚のままです。製作している間は、機器を個別に再現しても1枚板と見た目が変わらなかったらどうしよう・・・なんて思いましたが、比べて見るとそれなりに成果が現れている模様で、ひと安心です。 ファイル 51-3.jpg  押し込み型ベンチレーターは、先頭だけが大型で、メッシュの張り方、屋根への固定方法も他と違うので修正。クーラーの土台は大面積を水平に盛り上げた大袈裟なもの。おそらく屋根の梁から梁へ渡すように掛け、強度を確保しているのではないかと想像しています。  実のところ、このあたりのディテールは交換列車として配置しても、運転台からはまず見えません。伊那大島の電留線のように、自線より低い位置に配置したときに、辛うじて見えるかどうか、といったところです。まぁ、動作が重いようなら削るもよし、PCスペックに余裕があるのなら、あって困るものでも無いでしょう。 ファイル 51-4.jpg  パンタ周りの配管は、横からも目立つ高圧引込み線のみ再現しました。特に一段高いヒューズ箱への架線は印象的。拡大して見るとカクカクな程度の作り込みですが、まぁ必要十分でしょう。避雷器は“cylinder”のポン置き。テクスチャに使える写真があったはずなのですが、どこかに紛れてしまいましたので、見つけ次第置き換える予定です。  いつものことですが、影が自動生成されないBVEでは各々オブジェクトが浮いてしまうので、屋根板に直接影を描き込んでいます。見えないところですが・・・せっかくなので自己満足で。 ファイル 51-5.jpg  まだ屋根まわりだけですが、クハの改装も進めましたので、編成としての一体感が出ました。  こうして置いてみると、風景の中に列車があり、列車の周りに風景があり・・・、それぞれを作り込むことで互いに引き立てあい、活き活きとした表情を見せてくれます。今は駅に停車中の姿しか再現できませんが、将来のバージョンでコイツが交換列車として動くかもしれない・・・と思うとワクワクしてしまいますね。  ところで、誤解されないように書いておきますと、私は別に風景至上主義というわけではありませんで、グリーンマットの路線データでも何かしら拘って作られたものは、繰り返し楽しくプレイさせていただいております。  ただ、シビアなダイヤに合わせて全神経を運転に注ぐような都市部の路線ではなく、飯田線をはじめとしたローカル線の場合は、それらしい雰囲気を演出するため、もしくはゆったりとした運転に飽きさせないためのメリハリとして、いくらかの風景が欲しくなるのです。  最初のうちは、とりあえずそれらしい風景が付けば、細かいことは気にしない・・・、なんて思っていたのですが、何度か現地を訪れているうちに考え方が変わってきました。例えば、運転には何の関係も無いものですが、ホームの片隅に設けられた花壇や植え込み。見れば側に老人会や婦人会などの札が立てられています。利用客も少なく、待合室がポツンとあるだけの無人駅でも、地域住民の方によって手入れがされているというのは、少なからず感動するものです。  そうした「一見どうでもいいもの」をアレコレ仕込んで、最終的には沿線住民の息遣いが感じられるような、雰囲気満載の路線データになればいいなぁ・・・と思っています。

PS23 パンタグラフ 2

ファイル 50-1.jpg  あれから下半身を作りこんで完成となりました。台枠内側の主バネ覆いや下げシリンダなどは、運転台からの視点ではほとんど見えませんので、モノが大きい割には頂点を減らして労力を削いでいます。逆に四隅の碍子は位置的にも色彩的にも目を引きますので、頂点をふんだんに奢って滑らかに造形しています。  省略している箇所もアレコレありますが、ディテールに特徴のある部分は再現できたと満足しています。頂点数はパンタ台も含めて1200余。現時点から数年内の3Dゲーム対応PCのスペックからすると、程良い重さに仕上がっていると思います(ただしX形式に変換・BVE5を想定)。 ファイル 50-4.jpg ▼ 画像をドラッグすると移動、クリックで拡大表示を終了します。 集電舟の復元バネについては結局詳細不明のままで、(ものすごくテキトーに)舟支え装置だけ作りました。台枠外に配置されたイコライザは本型式の特徴。パンタグラフは今まであまり興味のない分野でしたが、その気になって見ると地元阪急電車のパンタにも、同様の構造を持つものがありました。  真ん中の円盤はお馴染み東洋電機のエンブレム。これは10角形にテクスチャを貼ったものですが、これくらいのサイズですとほぼ円形に見えますね。 ファイル 50-2.jpg  屋根板のテクスチャ画像にそれらしく影を描き込み、パンタグラフを載せてみました。寸法的にも色彩的にも浮き沈み無く、自然に合わさってくれました。  車両ストラクチャ全体としては、絶賛放置プレイ中の床下機器や、ベンチレーター/エアコンの台座が未着手ですが、一番面倒な台車とパンタが完成したので、あとは路線製作の気分転換にチョコチョコ作っていけば、そのうち仕上がるでしょう。 ファイル 50-3.jpg  作り込んだのはいいけれど、「ソレ運転してて見えるのん?」というのは重要な問題です。というわけで、コンバータにかけてIM0.6で実際に運転してみました。縮小画像ではイメージが掴みにくいので1920x1200で運転し、飯島駅での交換列車とすれ違うところでスクリーンショットを撮影、右上の960x600を原寸で切り出しました。  首振りも使わず、運転中の視点そのままで撮りましたが、パンタは結構鮮明に見えていますね。BVEプレイヤーはほとんどが電車好きの方でしょうから、無意識のうちに電車に視線が向くというもの。これだけハッキリと描画されるのなら、細かく作り込んでも損はありませんね。 ■パンタグラフのデータは、チェック後Readmeファイルを整え、後日素材として配布します。     ★画面サイズと解像度(駄文)  頂点数にしろテクスチャ解像度にしろ、どのくらいの品質が求められるかは画面サイズ/解像度によって大きく異なります。PCディスプレイは年々大型化しており、飯田線のリメイクを始めた当初は大型の部類であった24インチも今や標準クラス。ハイエンドは27~30インチとなっています。  実は実物大の画面サイズでBVEをプレイするのが最終目標なのですが・・・、何をもって実物大とするかは、運転台の窓サイズ=画面サイズと考えています。パノラミックウィンドウを備える169系や115系では困りますが、119系を例にすれば窓幅がだいたい80cmくらいでしょうか。そのうち右端の10~20cmは時刻表灯(スタフ挿し)で隠れますから、時刻表灯を物理的に画面外へ分離してしまえば、画面幅が65~70cmくらいあれば、おおよそ実物大と言えそうです。  インチ数にすると30インチでギリギリ、欲を言えば32~36インチくらい欲しいところですが、フルHDのテレビ用パネルを流用した安価なモデルでは、ドットピッチが荒すぎて遠方の標識類が判読しにくくなります。高解像度のPC専用ディスプレイとなると、私の知る限り民生品では今のところ30インチが最大で、解像度は2560x1600と、フルHDの三割り増し程度。このまま順当に大型化すれば、近い将来、36インチが発売される頃には、横解像度が4000前後の製品が登場する可能性すらありますね。  私は家庭用ゲーム機というのを所有したことは無いのですが、PCゲーム暦はそれなりに長く、使用するディスプレイも14→15→17→19→今のワイド24インチと順々に大型化してきました。画面が大きくなるのは確かに良いことなのですが、同時に愕然とするのが、それまで小さな画面で遊んでいたソフトの描画の粗さです。小さな画面では緻密に見えたポリゴンやテクスチャも、そのまま画面が大きくなるとカクカク・ボヤボヤになってしまい、これならいっそウィンドウモードでプレイした方がマシかも・・・などということもありました。現在主流のゲームはグラフィック設定の自由度が高くなっていますから、そうした問題も少なくなっていますが、製作時の品質=プレイ時の品質で固定されるBVEでは、昔の記憶がトラウマのように蘇るというものです。  長々と書きましたが、結局何を言いたいのかというと、将来の高解像度化に備えて、少し過剰なくらいの品質を維持したいということです。建物にしろ車両にしろ、「こんなもんに時間をかけて、アホちゃうか」というツッコミもあろうかと思いますが、路線データ全線が開通する頃になって陳腐化してしまうような品質では泣くに泣けませんので、今のうちから出来るだけのことはしておきたいのです。  3Dオブジェクトの品質や製作法については、また別の悩みの種があるのですが・・・、それはまた別の機会に書こうと思います。

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