119系ストラクチャを作る
実はここ数日、建物系ストラクチャの製作に飽きていまして、スクリーンショットを撮る以外には使っていなかったOpenBVEを何気なく起動し、外部視点で自動運転をボ~ッと眺めたりしていたのですが、意外やコレが面白い。“全周からの視点を考慮せず作られたBVEの路線を外から眺めてもなぁ・・・”とか思っていたのですが、カメラ配置を工夫すればそれなりに見られる角度もあり、特に風景が充実している部分は、ちょっとニヤニヤしてしまいます。 当然ながらメインは運転で、OpenBVEの独自機能はあくまで副産物、というスタンスを変える気はありませんが、せっかくなので精密に造り込んだ車輌があればもっと楽しいかな?というわけで、路線データそっちのけで119系ストラクチャを造っておりました。 まぁ、ずっとRONさんの借り物ってのもどうかと思いますし、飯田線の主人公たる119系くらいは、自作してバチはあたらないでしょう。 するがシャトル転出組はAU75系集中クーラーを搭載していましたが、今回は後にインバータークーラーを載せたグループにしてみました。屋上がゴチャゴチャしていて、個人的にはコチラの方が好みなのです。特に先頭部の大型ベンチレーターがツボ。 テクスチャは以前からの使い回しで仮のものです。時代設定的にワンマン化以前ですので、原型車の画像を使用します。 以前製作したDT33も、ようやく日の目を浴びる機会が来たというものです。実はまだこちらの面しか床下機器が出来ていないので、同じ向きの画像ばかりです。 クモハの床下は巨大な抵抗器が物々しくて格好良いですね。兄貴分の105系もほぼ同様の配置ですが、抑速ブレーキに対応させるため、119系の方がより大型なのです。 スカートの無い前面床下を引き締めるため、連結器やジャンパ類、排障器をそれなりに再現、でもまだ途中なのです。CSVデータの座標打ちも随分と慣れましたが、それでも曲がったものを作るのは大変で、正面右端のジャンパ管だけで一晩潰してしまいました。 あとジャンパ栓がもう一つと排障器ステー、配管類の見えるところだけ作れば頭部は完成です。 車体の作り方はRONさんのデータを参考にさせていただきつつ、曲面分割数の細分化と自分なりの解釈、作り方を盛り込んで試行錯誤しています。やっぱりオデコの部分を作るのが難しいというか、面倒ですね。 ワイヤフレーム表示でご覧の通り、床下機器は意外とシンプルで、ほとんどがテクスチャのお仕事です。通気部を奥まらせたベンチレーターや、厚みを付けた乗務員ステップなど、多めに頂点を消費しているオブジェクトもいくつかありますが、やっぱり頂点数のほとんどは台車に・・・。次の形式を作る時は、もっと少ない頂点で同程度の見栄えを維持できるよう工夫してみます。 クモハもまだ途中ですので、クハは手つかず。相変わらず借り物のままです。クハの床下は一枚板に解像度の低いテクスチャを貼ってあるだけですが、これくらいのサイズの画像では、大きな違いは感じられませんね。自己満足にしかならないのかなぁ・・・。 ちなみにパンタまわりは未だ試行錯誤中。テキストがゴチャゴチャになるので、できるだけcylinder構文は使いたくなかったのですが、さすがにパンタグラフのアームはコレに頼らないと無理でした。“cylinder”や“cube”構文を“rotate”“translate”で位置合わせした結果の座標を“AddVertex”に変換してくれるソフトが欲しいなぁ・・・なんて。 アレコレ作り込んだのでクソ重いデータになっているんじゃ・・・?というのが心配どころですが、とりあえずOpenBVEで見る限りは特に問題なしで一安心。画像中の下あたり“rendaer”の最初の項目“static opaque faces”が画面内に描画中のポリゴン数で、だいたい視界を広くすると8000~10000ポリゴンを処理していましたが、フレームレートは画像最上部にあるように、60fpsを維持しています。 これはOpenGLの描画能力ですから、Direct3Dでどうなるかはやってみないと分かりませんが、今時の(3Dゲーム用PCとして)ミドルクラスのパソコンなら、これくらいのポリゴン数は問題にならないでしょう。ストラクチャが全て完成したら、X形式に変換してBVE5でも描画テストをやってみることにします。 私が元々模型テツの人間だから・・・というのもありそうですが、なかなか面白いOpenBVEの外部視点。しかし、最初はただ遊んでいるだけのつもりでしたが、風景全体を見渡すことができるため、色彩のバランスが周囲と合っていない建物を見つけたり、改変を繰り返しているからか、見えないところに置き忘れたストラクチャを発見したり、周囲の新作と比べると作り込みの甘いストラクチャを見つけたり・・・などなど、普段は気付かなかった問題が多々露見してきました。たまには客観的に、視野を広く取って眺めることも大切ですね。 実は、普段から路線を製作する時は、どのタイミングで切り取っても一枚の絵になるような、そんなデータになるよう心掛けているのですが(心掛けだけですが)、OpenBVEをメインに使っていらっしゃる方だと、より顕著にそういう方向に進みそうですね。 119系のストラクチャが完成して、路線の作り込みがもう少し進めば、以前「動画その2」でやったようなPV的な動画をまた作ってみようか、なんて思っています。数ある鉄道系ソフトの中でBVEの出来の良さは格別だと思っているのですが、対応OSの問題もさることながら、見た目の地味さで敬遠される方が多いのは非常に残念です。 無理にユーザーを増やして収拾が付かなくなるのも良くありませんが、やはりプレイヤーが多いと作者としても気が入りますし、またそうしたプレイヤーの一部が作者になっていけば、こちらも将来的に色んな路線で楽しませていただけるわけです。「結局自分のためかよ!」ってなワケですが、拙作の動画でBVEに興味を持って下さる方が少しでもいらっしゃれば、それは嬉しいことですね。