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2010年の記事は以下のとおりです。

駒ヶ根駅

ファイル 10-1.jpg  いつになく急ピッチですが、駒ヶ根駅が形になってきましたのでご報告。
 先日更新した後も駒ヶ根まで何度か通して試運転をしていたのですが、とりあえずとはいえ終着駅で駅舎すら無いのはどうかと思い、突貫工事で作りました。この年代の建築物への愛の無さ故か、駅舎部分はテクスチャ1枚の板切れ状態です。ホーム幅が広く壁面が奥まっているのでテクスチャ解像度も比較的低めに設定しました。そのぶんホーム屋根は鉄骨類を立体的に組み合わせて再現しましたので、多少簡略化している部分はあるものの実物の雰囲気をかなり忠実に捉えていると思います。あとは看板やベンチなどの小物を設置してやればホーム側は完成ですね。

ファイル 10-2.jpg  対して手間のかかったのが、かねてから話題に出していた上りホームの木造上屋。健在当時の鮮明な写真は少ないので、構造が似ているというか同一設計と言っても良いであろう伊那市駅のモノを参考に作りました。実は去年の現地取材の時点ではこの上屋が取り壊されている事を知らず、伊那電時代の旧駅名「あかほ」の文字がうっすら浮き出て読めるという駅名標を見るのがとても楽しみでした。なので真新しくも素っ気ない鉄製の上屋を見た時のショックときたら・・・。維持補修と新築のコストバランスの問題、日常的に利用されている方にとっては「綺麗になって良い」という意見もあるでしょうから、一方的にJR 東海の姿勢を批難するのはどうかと思いますが、しかし歴史的価値を考えれば勿体ないと思わざるを得ません。というわけで、せめて画面の中だけでも存続を。

ファイル 10-3.jpg  屋根を支える骨組みは以前より再現してみたかったところ。運転時にどれだけ見えるかを考えると自己満足にしかならないのですが、やはり複雑な幾何学的構造物は美しいですね。
 各部の陰影を考えてテクスチャを作っていますが、縦横だけではなく「斜め」という要素が加わると、どこが明るくてどこが影になるのか、とたんに難しくなります。Photoshopとテキストエディタ、ObjectViewrを同時起動して行ったり来たり、何度も試行錯誤を重ねて納得のいく立体感を出していきます。
 余談ですが右端の標識は「ジスコン」。一般的には電気回路の断路器を指しますが、この場合はパンタグラフを人力で上げ下げする「ジスコン棒」の収納場所でしょうか。決して姉とか妹が好きな人達は関係ありませんのでお間違えなきよう。

ファイル 10-4.jpg  今回の上屋製作ではいままでとは違う手法で手抜きをしてみました。同じ構造が複数回連続する柱の骨組みを作る時、コピペ&Translate構文を使えば楽に複製できますが、テクスチャの重複読み込みが発生するためメモリ使用量の点から考えると褒められたものではありません。かといってひとつの CreateMeshBuilderで組むには頂点数が多すぎて作業が大変(あんまり頭が良くないのでCreateMeshBuilder内の頂点数が3桁を超えると製作ペースがガタ落ちなのです)。
 「出来るだけリソースを無駄食いせずに楽をしたい」ということで、オブジェクトを3つに分割して路線データ側で並べるようにしてみました。画像中に赤丸1番で示したのが妻板の付いた一番手前のパーツ。2番は複数回使用する中間部の柱・骨組み、そして3番は一番奥の柱・妻板と、屋根や待合室を一体にした物です。それぞれ柱の位置がZ値0mで、これらを路線データ上で1,2,2,2,2,3と5m間隔で並べると一つの上屋になるという按配です。
 これならテクスチャの重複も最小限かつ小さいサイズのものだけで済みますし、製作時間も一纏めにした場合と比べると3割程度で済みます。プレイヤー兼データ作者の方がソースを見れば「汚いデータだなぁ」と思われるかもしれませんが、一個人が長大路線を完成させるには表面上のクオリティに影響の無い手抜きはやむを得ず、ご理解いただければ幸いです。

東へ西へ

ファイル 9-1.jpg  前回「駒ヶ根まで線路を引いた」と書きましたが、大まかな形状でホームを配置し、いくつかの専用ストラクチャも製作しました。119系電車が停車中の3 番線は本来カーブしているのですが、それを再現するには手前から2つめの分岐器を両開きにしなければなりません。ストラクチャが完成したらホームの形状も改めることにします。右側に展開する電留線、材料線の再現もその時に。解体された木造上屋は伊那市駅の上りホームにほとんど同じ構造の物が現存しているので、そちらを参考&テクスチャ材料にする予定です。
 手前右手のプレハブ建物はJA(農協)の施設の一部と思われますが、形状が印象的かつ同じ物が複数並んでいますので専用ストラクチャで再現しました。正面前方の商店は停車中は視野に入りっぱなしになるため、実物の写真よりテクスチャを起こして専用品にしています。このあたりは他にも必要な専用ストラクチャが多数有り、駒ヶ根周辺の完成にはかなりの時間がかかりそうです

 ここで少し閑話休題。たかだか運転シミュレータの路線データにドラマだ、物語だ、なんて言うと少し大袈裟かもしれませんが、そういった「流れ」のようなものを演出できたらなぁ・・・、とは常に思っています。飯田線は南部の急峻な山岳鉄道、北部はアルプスの麓をゆったり走る高原鉄道という二つの顔を持っていますが、七久保駅周辺は後者のクライマックスのひとつと言っても過言では無いでしょう。七“久保”(転じて窪)なんて地名とは裏腹に、七久保駅は前後を 25‰の急勾配で挟まれた高地の駅。モーター音も高らかに勾配を上り詰め、油槽所と交換設備のある主要駅から前方に望むは雄大な中央アルプス、なかなかドラマチックな展開ではないですか。
 gaku氏制作のBVE飯田線はこの七久保から鉄道ファンなら外すことの出来ない二つのΩカーブを超え、伊那から果ては辰野、そして中央線の岡谷まで到達するという、遠大ながらもツボを押さえた素晴らしい作品です。ただ、大変不躾ながらも惜しまれるのは、クライマックスたる七久保へ至る過程が存在しないため、高原列車としての表情やワクワク感が足りないようにも感じるのです。

ファイル 9-2.jpg  というわけで路線データに話を戻しまして、気まぐれで2つ手前の大沢信号場→高遠原→七久保間を逆延伸しました。線路まわりはほぼ完成し、山林や田畑といった大まかな風景も付けました。実のところ、この区間は建物も少なく、ほとんど手持ちのストラクチャのみで再現可能だったというのも延伸に手を付けた理由のひとつです。
 まだグリーンマット状態のところもありますが、このあたりは果樹園が多く、そのストラクチャが未完成のため空白になっています。初夏になったら林檎の木を探して写真を撮らなくてはなりません。また実際の景色もグリーンマット(田畑ではなくただの荒れ地とか)な部分がありますが、いわゆるグリーンマットではなく、荒れた緑地をどうやってリアルに表現するかが難しいところです。もうひとつ、この信号場の複線間隔は実際かなり広いのですが、それにしても現状のデータは広すぎですね。これは分岐器に8番を使っているためで、10番のストラクチャが完成したら置き換えて間隔も詰めます。
 また話が少し脱線しますが、大沢信号場は1966年に輸送力増強のために列車交換を目的として新設されましたが、周辺で交換可能な駅は辰野方の次々駅が七久保、そして豊橋方も次々駅で上片桐。つまりたった4駅間、停車時間も含めた所要時間にして10分弱の区間の列車密度を上げるために建設されたわけです。諸行無常とはよく言ったものですが、飯田線の現状からすれば考えられない当時の盛況っぷりに驚きを禁じ得ません。

ファイル 9-3.jpg  七久保のひとつ手前の高遠原駅はホーム、待合室、トイレを作りましたので、現状でも割と見れるレベルになっています。ただし、95年当時の待合室は改装前で窓配置や窓枠形状に差異があるので、テクスチャを加工しなくてはなりません。
 この高遠原駅、県道から折れて細い農道のような道を降りていくと突き当たりに現れるのですが、車を切り返すスペースが駅前に無く、途中までバックで戻るハメになりました。ほとんど歩行者専用の駅なのですね。少し歩くと県道沿いの集落に出るので所謂「秘境駅」ではありませんが、逆にそのような悪くはない立地なのに人々から忘れ去られたような不思議な駅です。
 右手は既に撤去されている作業側線。ちゃんと再現するなら乗越え分岐器のストラクチャを作らなくてはなりません。さらにその右手はこちらも再現に困るリアルグリーンマット。伊那電開業時は栄えたといわれる高遠原ですが、このあたりの荒れ地に駅前商店街が存在したのでしょうか? まとまった時間が取れたら周辺の図書館を巡って郷土史でも読んでみたいものです。

ファイル 9-4.jpg  この区間の再現で一番手間がかかるのは七久保駅です。というのも、元々停止位置よりも後方は一切作っていませんので、油槽所はおろか駅舎すらありません。また飯島同様、豊橋方に構内踏切のあるタイプのホームですからチョット面倒ですね。
 そしてその油槽所。貨物廃止後の早い時期に解体されて資料が少なく、再現に手こずりそうです。今は大まかな寸法の土台部分と、cylinder構文で簡単に作ったタンクを並べて、各施設の配置やサイズを検討しているところです。当時の施設配置略図や前面展望ビデオのジョイント音から割り出した敷地の長さ、現在の地図上の空白地帯のサイズなどを加味してだいたいのサイズを割り出していきますが、最終的には実際に配置してみて違和感が無いことが重要です。
 テクスチャの材料についても手持ちで使えそうなものがありませんので、コンビナートなどで似た雰囲気のモノを写真に納めて来なくては・・・。

 逆延伸は辰野か岡谷まで完成してから・・と思っていたのですが、イキナリ気まぐれでやってしまいました。しかし七久保へ駆け上る高揚感も感じられるようになりましたし、大沢での列車交換を待って再出発・・・というキリの良さも適当かと思います。辰野方は現在工事中の駒ヶ根を一応の区切りとして、大沢~駒ヶ根を完成させて第一期版の配布にしたいと思います(ただし、BVE5の機能が最低限出そろってから&そこそこマトモな車両データを自作で完成させるか、どなたかに作っていただくか・・・、この二点が解決してからですが)。
 運用、イメージの両方から考えて駒ヶ根から先でキリの良い駅となると伊那市までありませんし、逆に豊橋方は上片桐や伊那大島、元善光寺も大きな駅ですが路線データの起点としては役者不足で、結局飯田までは適切な駅が無いかと思われます。いずれも現在できている区間からは駅数も多く、第二期版の完成までは更に年単位の時間がかかることでしょう。

標識の充実

ファイル 8-1.jpg  いつぞやの記事で標識類が重要だと書きましたが、あれから色々充実させています。まずはキロポストを全面的に作り直しました。距離標には甲・乙・丙の3種類がありまして、甲はキロ数の書かれた、先の尖った大きなもの。乙はそれよりひと回り小振りな500m単位のもの、そして丙は100m単位で設置される小型のものです。これまでもそれぞれ設置していましたが、今回は形状・寸法の見直しと、使い回していた乙・丙の完全な作り分けを行いました。乙・丙には下部に小さくキロ数が書かれているのですが(例えば150.3kmポストなら3と書かれた丙号の下部に小さく150と書かれています)、従来のものはキロ数の部分に適当な数字を入れた後、判読できないようボカシを入れて汎用品としていました。ところがフルHDで運転していると、ふとした拍子にこのボケた文字が目に飛び込んで来ては、自らの妥協を突き付けられるようで何とも不快だったのです。
 そんなわけで全ての数字を入れて飯田~辰野間に必要な約680本を製作し、既にレールが引けている七久保~駒ヶ根間への配置も完了しました。

ファイル 8-2.jpg  次に特発(特殊信号発光機)を作り直したので、それに合わせて踏切名などを表示している看板を新規に作りました。飯田~辰野間にある踏切用看板が約 130点、他に落石や中継などいくつかを合わせて約140点を一気に作りました。キロポストもそうですが、こういう単純作業は勢いでやってしまわないと嫌になりますから・・・、私はけっこう飽き性なのです。ちなみに特発も架線柱の正面に付くもの、左や右に張り出したもの、独自のポールを持つものなどパターンがあり、そして配置位置が自線の左のもの、右のものをそれぞれ別に作っています。配置位置の違いは共用してもいいかな?と思っていたんですが、反対側に置くとヒサシのテクスチャがおかしな感じに見えましたので、作り分けることにしました。

ファイル 8-3.jpg  話題に逆行するようですが、従来から立てていた制限標のほとんどを撤去しました。これは現地取材で分かったことですが、飯田線では分岐器制限以外の制限標はほとんど立っておらず、運転士は線形を全て暗記して運転しているようです。
 「リアルな運転シミュレータ」を前提としたBVEですから、やはり実際に無いものは配置したくありません。Limit構文で曲線半径に対する制限速度を全て入力していますが、イキナリ「速度超過警告」を表示されるのもチョット理不尽な話。そんなわけで曲線標を立てることにしました。緩和曲線の入り口に逓減標、そして円曲線の始まりに曲線標、円曲線の終わりに裏向きの曲線標、そして緩和曲線の出口にまた逓減標、この4本で1セットです。
 実際は運転士が目視することはあまり無いのか、草や障害物に隠れていることも多々ありますし、また正確な緩和曲線長や円曲線長などは資料や取材からも読み取ることができませんでしたので、こればかりは実際の配置通りとは行かず、見やすさとイメージを重視して配置しています。なお、配布の際には曲線半径に対する制限速度のリストも添付する予定です(まだ全てが判明したわけではありませんので、現地調査や情報収集を繰り返さないといけません)。

ファイル 8-4.jpg  「BVEはゲームじゃないやい!」ってことで最近はニコ動の“ゲーム”タグを意図して付けないようにしているのですが、とはいえ広義にはゲームである BVE。出来の良いシム系ゲームソフトは難易度の高さゆえに繰り返しプレイするほど面白味が出てくるわけですが、出来が悪ければそれも苦痛でしかありません。
 自分で遊ぶにしろ、配布して多くの方に遊んでもらうにしろ、できるだけ長く繰り返してプレイできるものにしたいのが作者の心情というものですが、都会の路線と違って列車密度が低い飯田線では先行列車とのカラミや遅延回復、数々の対向列車などのお楽しみ要素はありません。やり込み要素と言えるのは複雑な線形くらいのものですから、製作者もプレイヤーもそのあたりに力を入れるべきなのかな・・・なんて思っています。乗客の負担にならない程度に減速して急カーブを抜け、警告表示を出すことなく再加速がバッチリ決まれば、ドライブシムで良いライン取りが出来たときのような爽快感が得られます。
 あとは緊張感の緩い部分で間延びしないように表情豊かな沿線風景を楽しんでいただければ、それなりに長く遊んでもらえるんじゃないかな~なんて思っています。

 長らく放置状態が続いていた伊那福岡~小町屋間ですが、ようやく風景の再現に着手しました。しかし建物も木々も、汎用品の種類がまだまだ足りないな~といったところで、ちょくちょく作り足しながら進めています。で、新しい汎用品が出来たら既存部分も改良して・・・なんてやってるのでナカナカ前に進みません。また七久保、田切の再リニューアルがひと段落したので、今度は飯島周辺に専用ストラクチャを増設するなどの作業も並行してやっています。
 線路の方は駒ヶ根まで延伸しまして、標識類の設置までは完了しました。合間合間でホームや駅舎の製作に着手していますが、上りホームの木造上屋と伊那電時代の赤穂支社ビルは既に取り壊されてしまっているため資料が少なく、再現に時間がかかりそうです。また、電留線の配置と上りホームの形状を正確に再現しようと思うと、両開き分岐器・・・いわゆるYポイント(もしかしたら振り分けかも)が必要になるので、そこも少し面倒。
 しかし、駒ヶ根は周辺では一番大きな街ですし、駒ヶ岳の玄関口として駅の規模もそれなり。七久保を出発して30分弱は運転できますので、ひとつの区切りとして程良いところかと思います。BVE5がリリースされたらこの区間から先行公開かな?

田切駅をリニューアル

ファイル 7-1.jpg  延伸作業が滞っているので動画の更新が出来ていませんが、実はBVE5の動向をにらみつつ既存部分のクオリティアップに努めています。データに変更を加える度にコンバーターでBVE5仕様に変換して試運転をしているのですが、これまでと違ってGPUへの依存が高まったため頂点処理はいくら多くても問題なし。ただし全データをメモリ上に展開するため、テクスチャ容量には気を遣う必要がありそうです。タスクマネージャ上でのメモリ使用量とにらめっこしつつ、できるだけ高品位かつ効率の良いデータになるよう、既存データも試行錯誤して改良しています。
 田切駅のストラクチャは従来より割と細かく作り込んでいましたが、データが重い割には見栄えの面で不満もあり、上記のような流れの一環で新規に作り直すことにしました。

ファイル 7-2.jpg  踏切のストラクチャの時に「曲がったもの」や影を取り入れると自然で良いと書きましたが、今回も同様にテクスチャ、頂点とも歪みや影の表現に注力しています。右の画像はワイヤフレーム表示にしたストラクチャとテクスチャの一部ですが、よく似たプラットホームの画像が2点ありますよね。上の1枚は連続して使うもので、柵による影をアスファルト部に描き込んでいます。この影もまっすぐではなく微妙にグニャグニャさせているのがポイント。一方、下の画像は待合室による影を付けたものです。影を表現する手法としては半透明のオブジェクトを重ね置きするのがメジャーですが(線路部にできたホームによる影はこの手法です)、より自然な影を表現するならばテクスチャに直接描き込むのが良いでしょう。
 その左の小さな画像は、柵の鉄骨柱に使うテクスチャです。説明が分かりにくいですが、端に使う影の無いものと、水平方向の鉄骨による影を描き込んだ中間用の2種類を横に並べて1枚にしています。ということは当然ながら鉄骨を全て頂点で打ち、それぞれにテクスチャを貼っていかなくてはいけないわけですが、これは技術よりむしろ気合いの領域。数百の頂点を地道に作っていきます。

ファイル 7-3.jpg  水平方向の鉄骨については端から端まで一直線に引いてしまうとカッチリしすぎて嘘くさくなりますので、適宜分割して各々頂点の高さを微妙に狂わせています。といっても1~2センチの誤差ですから、パッと見には気付かないかもしれませんが、だからといってやりすぎるとかえって不自然になるので要注意です。左の画像は歪みを感じやすいよう望遠レンズのようにズームして柵を眺めたものです。わずかなゆがみですが、運転していても視界の端で何かが微妙に上下に揺れている感じがして、臨場感が豊かになります。
 最終的に頂点数は890、CSVのファイル容量67.5KBとなりました。先日の踏切よりも軽量なのは、汎用性が皆無なので角度的に見えない部分は作っていないからです。とはいえ「少し表情を付けるだけのために頂点数増やして大丈夫なの?」といったご意見もあるとは思います。ところが結構これが大丈夫。 BVE5で試運転したところ、フレームレートの低下やカクつきなどの現象は一切見られず、また気になっていた消費メモリの点でも、テクスチャの効率が良くなったため従来のデータよりもかなり軽量になっています。
 柵や手すりは透過テクスチャで作るのが一般的ではありますが、PC環境による透過不良や黒フチ等の問題がありますし、綺麗に見せようと思うとテクスチャがそれなりのファイルサイズになってしまいます。手はかかりますが頂点打ちしてテクスチャを貼ってやれば小さなテクスチャで処理できますし、なにより大きなモニタで見ても破綻しない確実な立体感が得られます。 

■BVE5の話とか
ファイル 7-4.jpg  このところOpenBVEとそのObjectViewerばかり使っているのでOpenBVE用の路線だと誤解されそうな雰囲気です(特に海外の方)。実のところはソフトの安定性が本家より高いため製作中のデータチェックに愛用させてもらっているだけでして、最終的にはBVE5専用路線として配布予定です。
 冒頭にも書きましたように、頻繁にBVE5にコンバートしてチェックをしておりまして、今のところ変換による不具合は全て対処済みです。BVE5用の製作環境がまだ整っていませんので、BVE4用の構文で製作して変換するというスタイルが定着していますが、BVE5ネイティブで製作できるようになると大量のカーブレールやカーブ築堤が不要になるなど、データの軽量化が大幅に進みそうです。

 オマケのように掲載した画像は、現在製作中のBVE5用119系運転台パネルです。このところPC用モニタも16:10や16:9のワイドスクリーンが主流になってきましたが、ほとんどの運転台パネルは4:3を前提に作られているため景色を見ると計器が見えず、計器を見れば景色が見えず・・・、といったジレンマに陥ることしばし。そんなわけでフルHD、ワイドスクリーン対応です。実際の視界はもう少し広く、4:3や視点移動を使えば窓上のサンバイザーあたりから計器パネル下部までをカバーできます。
 BVE5からサポートされたPNG画像だとアルファチャンネル(半透明)が使えるのでパネル縁のジャギーをアンチエイリアスで緩和したり、窓ガラスに映り込んだスタフ立てを表現してみたり、いろいろ試行錯誤しています。わざとらしくならない程度にワイパーの拭き跡なんて付けても面白いかもしれませんね。

8番分岐器 その後

ファイル 6-1.jpg  2月更新の当記事でリニューアルの予定をお知らせしていたポイントのストラクチャですが、ようやく最初の1本が一応の完成となりました。といっても資料集めと寸法の検討、そして気合いの充電に時間がかかっただけで、実質的な製作時間は頂点打ちで1日、テクスチャの製作と位置の微調整で2日の、合計3日間です。
 前回アップしたIllustratorの図面では曲線側のリードレールが全て曲線になっていましたが、実物の写真をよく見るとフログ側にわずかな直線が挿入されているようですので、あれから少し改良しました。結果としてリード半径は110m、かなりの急曲線ですが1067mmの8番ならこんなもんでしょう(というか、どう計算してもこれくらいの数値にしかなりません)。

ファイル 6-2.jpg  実は単純にリード半径を比較すると以前のストラクチャの方が少し緩いのですが(そりゃ全長に渡って曲リードだもの)、今回の方がカーブを描いている部分の長さが圧倒的に短いので、分岐角はずいぶんと緩やか。見た目にも明らかにゆったりしています。複線間隔を5mから3.8mに変更したのは以前書いたとおりですが、以前は制限25以下で走行しても車体が左右に大きく振られる感じに違和感を覚えましたが、今回のは「そうそう、こんな感じ。」と、納得のいく走行感です。複線間隔が変わっても、レール2本分の50mで渡り切るのは同じですから、そのぶん曲線が緩やかになるのは当然ですが、実際にデータを作り直して運転してみると、そのあまりの違いに驚くほどです。

ファイル 6-3.jpg  BVE用のレールは断面が実物の“工”型とは違い、たいていが“□”型に省略したモノです。私もこの作り方を踏襲していますし、“工”型にしたところで手間と消費リソースほどの効果があるとは思えません。しかし、分岐器のトングレールの表現には悩まされました。“□”型のままトング先端を細らせると、ペラペラの厚みのないレールが出来てしまい、正面から見ると不自然きわまりないのです。かといってトング先端の断面形状を正確に表現しようと思うと、自ずとレール断面を“工”型にする必要が出てくるから困りものです。しかもトングレールだけをリアルにしたところで、リードレールとの接続部に違和感が出るだけですし、ハテサテどうしたものか・・・。
 色々試行錯誤した結果、画像のようにトングの先端に行くに従って形状が“□”から複雑に変化するようにしてみました。今回、特に立体化した部分とテクスチャのみで表現した部分の差が極力目立たないよう注力しましたので分かりにくくなっていますが、トング先端の少し色が明るい部分が断面、ちょうど簡略化した椅子のような形状になっています。実物の形とはまた少し違うのですが、最低限の頂点数でそれらしく違和感なく見える妥協点だと思います。後から気になるようであれば、断面部分だけ専用のテクスチャを貼り付ければ更にリアルに見せることができるでしょう。

ファイル 6-4.jpg  さっそく完成したポイントを七久保構内に配置してみました。複線間隔が狭まったことと渡り線の中間部が直線になったことで随分と見栄えが良くなりましたね。貨物扱いをしていた駅ですから、スプリングポイントではなく電気転轍機だと思っていたのですが、現地取材をしたところ手動だったのでした。転轍レバーは別体のストラクチャで作っていますので、必要に応じて電動にすることも可能です。
 前方、逆向きに進入するものはまだテクスチャができていないため素っ裸。というかテクスチャの材料が不足しているので、退院後に良い角度で撮影できる分岐器を探し歩かなくてはなりません。それから、作業測線側のレールは表面の錆びたモノに代えなくてはなりませんが、これもまだです。ただし、こういった差し替えを想定して直線側と分岐側のレールを別々のCreateMeshBuilderで作っているので、基本的には一方のテクスチャ画像の指定を変えるだけでOKなのです。

ファイル 6-5.jpg  前々から「いつかはやらねば」と気が重くなっていた分岐器のリニューアルがようやく形になってホッとしているところですが、まだまだ課題山積です。まず上に書いた反対側から見たテクスチャを作らなくてはなりません。凹凸感や影の都合で同じモノを反転させるわけにはいかないのです。また、同じく影の都合で左開きのものも別にテクスチャを用意しなくてはいけません(これは右開きのを明暗調整すれば誤魔化しが効く・・か?)。更に開通方向によってトング部のテクスチャをそれぞれ用意しないと、トングレールと床板の兼ね合いがおかしくなってしまいます。あぁ・・・、あと何枚テクスチャ要るんだろ? もっと言えば伊那本郷の10番分岐器はどうしよう?(当面は8番で誤魔化そう←でも制限35だと違和感あるのよ)とか、そういやどっかにYポイントやらカーブポイントやらあったなぁ・・・とか、エトセトラエトセトラ。
 割り切ってしまえば全てのポイントをリアルにする必要も無いとは思うんです。例えば今回作ったものは駅に停車中、ずっと前方に見えているのでじっくり見られる時間が長いわけですが、逆に場内に進入するときのポイントなんて、停車のことで頭がいっぱいになって見てない、なんてこともあるわけですね。とはいえ、ハッキリ見えなくても「なんかゴチャゴチャしてる」からリアルに見える、というのもこれまでに経験済みなわけでして、後から「あ~、最初からちゃんと作っときゃ良かった」なんて思うのも嫌なので、ここはもう少し頑張って数パターン作ることにします。

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