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ファイル 9-1.jpg  前回「駒ヶ根まで線路を引いた」と書きましたが、大まかな形状でホームを配置し、いくつかの専用ストラクチャも製作しました。119系電車が停車中の3 番線は本来カーブしているのですが、それを再現するには手前から2つめの分岐器を両開きにしなければなりません。ストラクチャが完成したらホームの形状も改めることにします。右側に展開する電留線、材料線の再現もその時に。解体された木造上屋は伊那市駅の上りホームにほとんど同じ構造の物が現存しているので、そちらを参考&テクスチャ材料にする予定です。  手前右手のプレハブ建物はJA(農協)の施設の一部と思われますが、形状が印象的かつ同じ物が複数並んでいますので専用ストラクチャで再現しました。正面前方の商店は停車中は視野に入りっぱなしになるため、実物の写真よりテクスチャを起こして専用品にしています。このあたりは他にも必要な専用ストラクチャが多数有り、駒ヶ根周辺の完成にはかなりの時間がかかりそうです  ここで少し閑話休題。たかだか運転シミュレータの路線データにドラマだ、物語だ、なんて言うと少し大袈裟かもしれませんが、そういった「流れ」のようなものを演出できたらなぁ・・・、とは常に思っています。飯田線は南部の急峻な山岳鉄道、北部はアルプスの麓をゆったり走る高原鉄道という二つの顔を持っていますが、七久保駅周辺は後者のクライマックスのひとつと言っても過言では無いでしょう。七“久保”(転じて窪)なんて地名とは裏腹に、七久保駅は前後を 25‰の急勾配で挟まれた高地の駅。モーター音も高らかに勾配を上り詰め、油槽所と交換設備のある主要駅から前方に望むは雄大な中央アルプス、なかなかドラマチックな展開ではないですか。  gaku氏制作のBVE飯田線はこの七久保から鉄道ファンなら外すことの出来ない二つのΩカーブを超え、伊那から果ては辰野、そして中央線の岡谷まで到達するという、遠大ながらもツボを押さえた素晴らしい作品です。ただ、大変不躾ながらも惜しまれるのは、クライマックスたる七久保へ至る過程が存在しないため、高原列車としての表情やワクワク感が足りないようにも感じるのです。 ファイル 9-2.jpg  というわけで路線データに話を戻しまして、気まぐれで2つ手前の大沢信号場→高遠原→七久保間を逆延伸しました。線路まわりはほぼ完成し、山林や田畑といった大まかな風景も付けました。実のところ、この区間は建物も少なく、ほとんど手持ちのストラクチャのみで再現可能だったというのも延伸に手を付けた理由のひとつです。  まだグリーンマット状態のところもありますが、このあたりは果樹園が多く、そのストラクチャが未完成のため空白になっています。初夏になったら林檎の木を探して写真を撮らなくてはなりません。また実際の景色もグリーンマット(田畑ではなくただの荒れ地とか)な部分がありますが、いわゆるグリーンマットではなく、荒れた緑地をどうやってリアルに表現するかが難しいところです。もうひとつ、この信号場の複線間隔は実際かなり広いのですが、それにしても現状のデータは広すぎですね。これは分岐器に8番を使っているためで、10番のストラクチャが完成したら置き換えて間隔も詰めます。  また話が少し脱線しますが、大沢信号場は1966年に輸送力増強のために列車交換を目的として新設されましたが、周辺で交換可能な駅は辰野方の次々駅が七久保、そして豊橋方も次々駅で上片桐。つまりたった4駅間、停車時間も含めた所要時間にして10分弱の区間の列車密度を上げるために建設されたわけです。諸行無常とはよく言ったものですが、飯田線の現状からすれば考えられない当時の盛況っぷりに驚きを禁じ得ません。 ファイル 9-3.jpg  七久保のひとつ手前の高遠原駅はホーム、待合室、トイレを作りましたので、現状でも割と見れるレベルになっています。ただし、95年当時の待合室は改装前で窓配置や窓枠形状に差異があるので、テクスチャを加工しなくてはなりません。  この高遠原駅、県道から折れて細い農道のような道を降りていくと突き当たりに現れるのですが、車を切り返すスペースが駅前に無く、途中までバックで戻るハメになりました。ほとんど歩行者専用の駅なのですね。少し歩くと県道沿いの集落に出るので所謂「秘境駅」ではありませんが、逆にそのような悪くはない立地なのに人々から忘れ去られたような不思議な駅です。  右手は既に撤去されている作業側線。ちゃんと再現するなら乗越え分岐器のストラクチャを作らなくてはなりません。さらにその右手はこちらも再現に困るリアルグリーンマット。伊那電開業時は栄えたといわれる高遠原ですが、このあたりの荒れ地に駅前商店街が存在したのでしょうか? まとまった時間が取れたら周辺の図書館を巡って郷土史でも読んでみたいものです。 ファイル 9-4.jpg  この区間の再現で一番手間がかかるのは七久保駅です。というのも、元々停止位置よりも後方は一切作っていませんので、油槽所はおろか駅舎すらありません。また飯島同様、豊橋方に構内踏切のあるタイプのホームですからチョット面倒ですね。  そしてその油槽所。貨物廃止後の早い時期に解体されて資料が少なく、再現に手こずりそうです。今は大まかな寸法の土台部分と、cylinder構文で簡単に作ったタンクを並べて、各施設の配置やサイズを検討しているところです。当時の施設配置略図や前面展望ビデオのジョイント音から割り出した敷地の長さ、現在の地図上の空白地帯のサイズなどを加味してだいたいのサイズを割り出していきますが、最終的には実際に配置してみて違和感が無いことが重要です。  テクスチャの材料についても手持ちで使えそうなものがありませんので、コンビナートなどで似た雰囲気のモノを写真に納めて来なくては・・・。  逆延伸は辰野か岡谷まで完成してから・・と思っていたのですが、イキナリ気まぐれでやってしまいました。しかし七久保へ駆け上る高揚感も感じられるようになりましたし、大沢での列車交換を待って再出発・・・というキリの良さも適当かと思います。辰野方は現在工事中の駒ヶ根を一応の区切りとして、大沢~駒ヶ根を完成させて第一期版の配布にしたいと思います(ただし、BVE5の機能が最低限出そろってから&そこそこマトモな車両データを自作で完成させるか、どなたかに作っていただくか・・・、この二点が解決してからですが)。  運用、イメージの両方から考えて駒ヶ根から先でキリの良い駅となると伊那市までありませんし、逆に豊橋方は上片桐や伊那大島、元善光寺も大きな駅ですが路線データの起点としては役者不足で、結局飯田までは適切な駅が無いかと思われます。いずれも現在できている区間からは駅数も多く、第二期版の完成までは更に年単位の時間がかかることでしょう。

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