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駒ヶ根駅

ファイル 10-1.jpg  いつになく急ピッチですが、駒ヶ根駅が形になってきましたのでご報告。  先日更新した後も駒ヶ根まで何度か通して試運転をしていたのですが、とりあえずとはいえ終着駅で駅舎すら無いのはどうかと思い、突貫工事で作りました。この年代の建築物への愛の無さ故か、駅舎部分はテクスチャ1枚の板切れ状態です。ホーム幅が広く壁面が奥まっているのでテクスチャ解像度も比較的低めに設定しました。そのぶんホーム屋根は鉄骨類を立体的に組み合わせて再現しましたので、多少簡略化している部分はあるものの実物の雰囲気をかなり忠実に捉えていると思います。あとは看板やベンチなどの小物を設置してやればホーム側は完成ですね。 ファイル 10-2.jpg  対して手間のかかったのが、かねてから話題に出していた上りホームの木造上屋。健在当時の鮮明な写真は少ないので、構造が似ているというか同一設計と言っても良いであろう伊那市駅のモノを参考に作りました。実は去年の現地取材の時点ではこの上屋が取り壊されている事を知らず、伊那電時代の旧駅名「あかほ」の文字がうっすら浮き出て読めるという駅名標を見るのがとても楽しみでした。なので真新しくも素っ気ない鉄製の上屋を見た時のショックときたら・・・。維持補修と新築のコストバランスの問題、日常的に利用されている方にとっては「綺麗になって良い」という意見もあるでしょうから、一方的にJR 東海の姿勢を批難するのはどうかと思いますが、しかし歴史的価値を考えれば勿体ないと思わざるを得ません。というわけで、せめて画面の中だけでも存続を。 ファイル 10-3.jpg  屋根を支える骨組みは以前より再現してみたかったところ。運転時にどれだけ見えるかを考えると自己満足にしかならないのですが、やはり複雑な幾何学的構造物は美しいですね。  各部の陰影を考えてテクスチャを作っていますが、縦横だけではなく「斜め」という要素が加わると、どこが明るくてどこが影になるのか、とたんに難しくなります。Photoshopとテキストエディタ、ObjectViewrを同時起動して行ったり来たり、何度も試行錯誤を重ねて納得のいく立体感を出していきます。  余談ですが右端の標識は「ジスコン」。一般的には電気回路の断路器を指しますが、この場合はパンタグラフを人力で上げ下げする「ジスコン棒」の収納場所でしょうか。決して姉とか妹が好きな人達は関係ありませんのでお間違えなきよう。 ファイル 10-4.jpg  今回の上屋製作ではいままでとは違う手法で手抜きをしてみました。同じ構造が複数回連続する柱の骨組みを作る時、コピペ&Translate構文を使えば楽に複製できますが、テクスチャの重複読み込みが発生するためメモリ使用量の点から考えると褒められたものではありません。かといってひとつの CreateMeshBuilderで組むには頂点数が多すぎて作業が大変(あんまり頭が良くないのでCreateMeshBuilder内の頂点数が3桁を超えると製作ペースがガタ落ちなのです)。  「出来るだけリソースを無駄食いせずに楽をしたい」ということで、オブジェクトを3つに分割して路線データ側で並べるようにしてみました。画像中に赤丸1番で示したのが妻板の付いた一番手前のパーツ。2番は複数回使用する中間部の柱・骨組み、そして3番は一番奥の柱・妻板と、屋根や待合室を一体にした物です。それぞれ柱の位置がZ値0mで、これらを路線データ上で1,2,2,2,2,3と5m間隔で並べると一つの上屋になるという按配です。  これならテクスチャの重複も最小限かつ小さいサイズのものだけで済みますし、製作時間も一纏めにした場合と比べると3割程度で済みます。プレイヤー兼データ作者の方がソースを見れば「汚いデータだなぁ」と思われるかもしれませんが、一個人が長大路線を完成させるには表面上のクオリティに影響の無い手抜きはやむを得ず、ご理解いただければ幸いです。

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