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タグ「田切駅」の記事は以下のとおりです。

田切駅 ver.3

ファイル 71-1.jpg  予告していました田切駅周辺のリニューアル作業が一段落しましたので、久々の制作記です。
 まずは動画に使っていた頃のデータから。現田切駅は前後を急曲線に挟まれた、非常に短い直線区間に設けられていますが、複数の河岸段丘の合成によって生まれた複雑な地形のため、築堤上にホームを設けるという無茶をしています。
 駅直前にオーバーパスするのは三州街道こと国道153号線。線路とは少し距離を隔てて飯島から併走してきた道路は、左手から急勾配を下りつつ、ほぼ線路と直交して右側へ抜けます。実際には線路をくぐるとすぐに急カーブで線路と併走し、そのまま中田切川へ向かって高度を下げていきます。つまり線路も道路もSカーブで、それらが直角に交わる、いわば卍のような配線になります(参考:Yahoo!地図)。
 ただし、道路の右側は運転台からの視界外になりますので、BVEデータでは省略します。

ファイル 71-2.jpg  簡素な造りのプラットホームは、前回のリニューアル作業で十分満足できるクオリティに仕上がっていますので今回は触りません。
 それよりも気になるのが、左側に広がる聖徳太子由来の浄土宗寺院「聖徳寺」とその駐車場。このあたりのデータを作った当時は、数の限られた汎用ストラクチャをパズル的に組み合わせて風景を作る方針でしたから、どうしても画一的な感じがしてしまいます。
 というわけで、今現在の方針である“専用ストラクチャ>汎用ストラクチャ”に従い、より実感的で表情のあるストラクチャに作り替えることにしました。

ファイル 71-3.jpg  1枚目とほぼ同じ角度から、リニューアルした国道153号とその周辺です。ここで重要なのは「右肩下がり」。複雑な地形を縫って走る飯田線北部ですが、一番大きな地形的要素は左手の中央アルプスと右手に流れる天竜川の河岸段丘ですから、平均すると左側が高く、右側が低い地形になります。これをキッチリ再現しておかないと平野部を走っているようにしか見えず、飯田線の特徴を演出することができません。
 国道の勾配は7%としましたが、実際には5.5~6%といったところで、より傾斜を感じさせるためのデフォルメ表現ですね。加えて階段状に配置した田畑も高低差を植え付けるのに一役買っていますが、汎用ストラクチャでこれだけ込み入った地形を表現するのは難しいため、専用品として道路のストラクチャに組み込んでいます。
 また、今回から森の中遠景に1枚板のストラクチャを試用してみました。スケール感や自然に見える縦横比のバランス、色彩など詰めなければならないところも沢山ありますが、単体の木を沢山並べた従来のストラクチャと比べると、見た目、軽量化の両面で概ね良好。更に数パターン用意して順次入れ換えて行く予定です。

ファイル 71-4.jpg  2枚目と同じ角度からですが、お寺と駐車場が全体的に奥まったのがお分かり頂けるかと思います。現地取材と航空写真によって気が付いたのですが、以前のデータでは駅に対して聖徳寺一帯が30mほど手前すぎたようです。
 駐車場の位置、形状もほぼ実物通りに再現しましたが、なかなか広い駐車場です。いつ行っても1~2台しか車を見ませんが、これがお盆やお彼岸には一杯になるのでしょうか?

ファイル 71-5.jpg  特に思い入れがあるわけでは無いのですが、聖徳寺はかなり念入りに再現しました。本堂は以前から使っていた物の小改良、庫裏は有り合わせの汎用ストラクチャですが、境内と周囲は大幅に改良し、実物をご覧になった方でも違和感なく見ていただけるのではないかと思います。省力化のためアレンジしていますが、特徴的な唐風の山門と塀も再現。また、奥行きのある垣根を今回はじめて立体にしてみました。築堤上から見下ろす位置関係のため、横から見た板一枚では不自然になるのです。
 杉林に囲まれた境内はまるで神社のようですが、実際にはもっと多くの杉が生えており、線路からは建物がほとんど見えないくらいです。それを馬鹿正直に再現しては面白味がありませんので、少し間引いて建物がチラチラ見える程度に調整。リアルとは言えないのかも知れませんが、その方が見栄えがするという一種のデフォルメです。

ファイル 71-6.jpg  田畑も一緒になった国道部分のストラクチャですが、自列車は見通しの悪いカーブした切り通しを抜けて走ってくるため、死角になって見えないところはザックリ省略。
 余った労力は曲線を描く畦を再現するなど、「タイルを並べただけ」みたいなCGモロ出しの画一的な風景にならないよう、注力しています。手前側のテクスチャの貼り方が汚いですが、ほとんど見えない部分なので良いかな・・・?

ファイル 71-7.jpg  聖徳寺はこれだけを1つのストラクチャとして纏めてあり、ココに無い建物、樹木類はmap.txtでチマチマと配置しています。何でもかんでも1つのストラクチャに纏めてしまえば、それ1つをポンと配置するだけで風景が完成するので楽チンですが、それでは莫大なメモリ消費になってしまうので、使い回しの利く物は分けるようにしましょう。
 地面に貼ったテクスチャは実際の境内を撮影して切り接ぎ加工した物ですが、解像度を低く抑えた割には極めて好印象。ただの草地や砂地のテクスチャではなく、“ごちゃっ”とした感じがリアルさを引き立てます。
 テクスチャの余白部分や隙間のあるところは、建物で隠れたり、運転席からの視点では見えないところです。

ファイル 71-8.jpg  田切駅が登場する作品と言えば、懐かしの「究極超人あ~る」が有名ですが、最近また別の漫画に露出しているようで、この国道をくぐる農道のトンネルがロケ地であると、どこかのブログで拝見しました。「なんでまたこんなマイナーなところで!?」と思わなくもないですが、元々何も無いところですので、少しでも脚光を浴びるのは良いことなのかもしれません。
 現在は国道の歩道と農道を連絡する、歩行者専用の階段が右側に設けられている他、違った形状のガードレールが増設されるなど、地味な変化を見せていますが、BVEデータは1995年前後を想定して作っていますので、それらは再現しません。

 さて、これで国道周辺の見栄えが良くなりましたので、次回はココを使って「自線に直交する他線に車両を走行させる方法」を、動画を交えて解説する予定です。

田切駅をリニューアル

ファイル 7-1.jpg  延伸作業が滞っているので動画の更新が出来ていませんが、実はBVE5の動向をにらみつつ既存部分のクオリティアップに努めています。データに変更を加える度にコンバーターでBVE5仕様に変換して試運転をしているのですが、これまでと違ってGPUへの依存が高まったため頂点処理はいくら多くても問題なし。ただし全データをメモリ上に展開するため、テクスチャ容量には気を遣う必要がありそうです。タスクマネージャ上でのメモリ使用量とにらめっこしつつ、できるだけ高品位かつ効率の良いデータになるよう、既存データも試行錯誤して改良しています。
 田切駅のストラクチャは従来より割と細かく作り込んでいましたが、データが重い割には見栄えの面で不満もあり、上記のような流れの一環で新規に作り直すことにしました。

ファイル 7-2.jpg  踏切のストラクチャの時に「曲がったもの」や影を取り入れると自然で良いと書きましたが、今回も同様にテクスチャ、頂点とも歪みや影の表現に注力しています。右の画像はワイヤフレーム表示にしたストラクチャとテクスチャの一部ですが、よく似たプラットホームの画像が2点ありますよね。上の1枚は連続して使うもので、柵による影をアスファルト部に描き込んでいます。この影もまっすぐではなく微妙にグニャグニャさせているのがポイント。一方、下の画像は待合室による影を付けたものです。影を表現する手法としては半透明のオブジェクトを重ね置きするのがメジャーですが(線路部にできたホームによる影はこの手法です)、より自然な影を表現するならばテクスチャに直接描き込むのが良いでしょう。
 その左の小さな画像は、柵の鉄骨柱に使うテクスチャです。説明が分かりにくいですが、端に使う影の無いものと、水平方向の鉄骨による影を描き込んだ中間用の2種類を横に並べて1枚にしています。ということは当然ながら鉄骨を全て頂点で打ち、それぞれにテクスチャを貼っていかなくてはいけないわけですが、これは技術よりむしろ気合いの領域。数百の頂点を地道に作っていきます。

ファイル 7-3.jpg  水平方向の鉄骨については端から端まで一直線に引いてしまうとカッチリしすぎて嘘くさくなりますので、適宜分割して各々頂点の高さを微妙に狂わせています。といっても1~2センチの誤差ですから、パッと見には気付かないかもしれませんが、だからといってやりすぎるとかえって不自然になるので要注意です。左の画像は歪みを感じやすいよう望遠レンズのようにズームして柵を眺めたものです。わずかなゆがみですが、運転していても視界の端で何かが微妙に上下に揺れている感じがして、臨場感が豊かになります。
 最終的に頂点数は890、CSVのファイル容量67.5KBとなりました。先日の踏切よりも軽量なのは、汎用性が皆無なので角度的に見えない部分は作っていないからです。とはいえ「少し表情を付けるだけのために頂点数増やして大丈夫なの?」といったご意見もあるとは思います。ところが結構これが大丈夫。 BVE5で試運転したところ、フレームレートの低下やカクつきなどの現象は一切見られず、また気になっていた消費メモリの点でも、テクスチャの効率が良くなったため従来のデータよりもかなり軽量になっています。
 柵や手すりは透過テクスチャで作るのが一般的ではありますが、PC環境による透過不良や黒フチ等の問題がありますし、綺麗に見せようと思うとテクスチャがそれなりのファイルサイズになってしまいます。手はかかりますが頂点打ちしてテクスチャを貼ってやれば小さなテクスチャで処理できますし、なにより大きなモニタで見ても破綻しない確実な立体感が得られます。 

■BVE5の話とか
ファイル 7-4.jpg  このところOpenBVEとそのObjectViewerばかり使っているのでOpenBVE用の路線だと誤解されそうな雰囲気です(特に海外の方)。実のところはソフトの安定性が本家より高いため製作中のデータチェックに愛用させてもらっているだけでして、最終的にはBVE5専用路線として配布予定です。
 冒頭にも書きましたように、頻繁にBVE5にコンバートしてチェックをしておりまして、今のところ変換による不具合は全て対処済みです。BVE5用の製作環境がまだ整っていませんので、BVE4用の構文で製作して変換するというスタイルが定着していますが、BVE5ネイティブで製作できるようになると大量のカーブレールやカーブ築堤が不要になるなど、データの軽量化が大幅に進みそうです。

 オマケのように掲載した画像は、現在製作中のBVE5用119系運転台パネルです。このところPC用モニタも16:10や16:9のワイドスクリーンが主流になってきましたが、ほとんどの運転台パネルは4:3を前提に作られているため景色を見ると計器が見えず、計器を見れば景色が見えず・・・、といったジレンマに陥ることしばし。そんなわけでフルHD、ワイドスクリーン対応です。実際の視界はもう少し広く、4:3や視点移動を使えば窓上のサンバイザーあたりから計器パネル下部までをカバーできます。
 BVE5からサポートされたPNG画像だとアルファチャンネル(半透明)が使えるのでパネル縁のジャギーをアンチエイリアスで緩和したり、窓ガラスに映り込んだスタフ立てを表現してみたり、いろいろ試行錯誤しています。わざとらしくならない程度にワイパーの拭き跡なんて付けても面白いかもしれませんね。

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