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まもなく、駒ヶ根です

ファイル 46-1.jpg  小町屋を出ると駒ヶ根手前までほぼ一直線・・・ですが、まずは小町屋周辺から。前回掲載の画像から更に駒ヶ根寄りの、市民体育館周辺です。周辺の建物を作り、その先の市民グラウンドまで大まかに出来ました。テクスチャ材料が不足しているので、まだまだ中途半端。今回は遠景のみに留めておきます。  グラウンドのネットをどう表現しようか以前から悩んでいたのですが、PNG画像をグラデーション状に透過させることで、それらしく再現することができました。  信号機の光が2つ見えていますが、手前が遠方信号機、その向こうが場内信号機ですから、駒ヶ根駅は目前です。 ファイル 46-2.jpg  その駒ヶ根駅直前の場内信号機を走行中の車内から撮影したものですが、強い朝日を受けて白飛びしたものしかありませんでスミマセン。  ここまで来るとコンクリート製のビル建築が姿を現し、明らかにこれまでより規模の大きな街であることが伺えます。しばらく森や林の中ばかり走ってきた飯田線ですが、田園風景と幾つかの集落を経て、ここでようやく一区切りといった感じですね。 ファイル 46-3.jpg  画角や時代設定の違い、BVE上の表現の限界もあって全く同じとは行きませんが、できるだけ忠実に立体化した駒ヶ根直前です。OpenBVEのViewerが意図しない方向から光線をあてて勝手な陰影を作っていますので立体感に不満がありますが、後日BVE5に合わせて再調整します。  余談になりますが、同一のストラクチャを各所で使いまわすBVEデータでは、光源が絶対位置に固定されるBVE4以降は非常に厄介。自線に対して一定の角度で光源が追従するBVE2のシステムが、現実的ではないにせよ、使いやすくて良かったなぁ・・・と思います。BVE5の開発がひと段落したら提案してみたい次第。  この画像では見切れていますが、線路の右側は旧伊那電支社ビルが無くなり、JA駒ヶ根のホールが立て替えられ、周辺の姿を大きく変えていますが、それに対して左側の商店街は、15年前と比べてもさほど大きな変化は無さそうです。 ファイル 46-4.jpg  その商店街ですが、カーブ外側で運転台からよく見える場所であり、また場内注意で減速して走行する場合は視界に留まる時間が長いため、特に念入りに立体化。地元の方にしか分からないでしょうが、ご存知の方にはニヤニヤしていただけるかと思います。  このブロックは二階建てで統一されているにもかかわらず、その建築様式や形状はバラバラ。しかも歪な土地形状ににあわせて建てているため、角が直角でなかったり、上から見ると階段状の複雑な面構成になっていたり、とにかく全てが不揃いです。しかし、新興住宅地や再開発地区のビル街を除けば、これがいかにも日本らしい街並みなのでしょう。  箱のような建物を数パターン立体化して並べただけでは、どうしても画一的な街並みになってしまうわけでして、汎用品で自然に見せるには・・・数十パターンは欲しいところです。 ファイル 46-5.jpg だからといって汎用ストラクチャを使わずに全てを立体化するのは大変なのですが、意外と楽な面もあります。汎用ストラクチャを作る時は、自線の左右どちらにも配置できるよう、また回転させて使うことも考慮して、「どの角度から見ても破綻しない」ように作る必要があり、また線路際に配置するとアップで見ることになるため、必要以上に精密な作りにしなくてはなりません。しかも柵や塀、手前の建物などで隠れて見えない部分は、他の素材を持ってきてそれらしく補完する必要があります。  その点、専用品と割り切って立体化するならば、見えない角度は作らなくても良いし、障害物で隠れる部分の修正も、実際の風景と同様、手前に障害物を置いてしまえば最小限で済みます。それに、どのみち苦労するのなら、実際の風景を忠実に再現できたほうが、完成後の充実感もありますね。  テクスチャ枚数がどんどん増えていきますので、メモリ使用量の観点からは不安がありますが、とりあえずOSを64bit化することで乗り切ることにしました。32bit対応版はテクスチャ画像を縮小するか、路線を分割するか、まぁ質を落とせば何とでもなるでしょう。  市民グラウンドから商店街手前の保健センター(画像左端のビル)までの約300メートルは、まだ汎用ストラクチャを仮置きしただけの状態で、2つの駅前が繋がるにはもう少し時間が必要です。  ちょうどこの位置には、三州街道とバイパス道を連結する立派な道路が新設され、市役所、グランド、体育館、武道館といった諸施設の真ん中を貫き、飯田線との交差も踏み切りを廃してアンダーパスするようになりました。  敷設に際して古くからあった農地や民家もいくつか立ち退かせ、現在の道路沿いはちょっとした新興住宅地のようになっています。市役所を中心に街を再構築しようという駒ヶ根市の意気込みが感じられますが、おかげで古い景色を再現しようとしている私としては、周辺の景色が一変してしまい困ったものです。  あまり鮮明ではない古い前面展望ビデオと航空写真から情報を読み取ろうとしていますが、今もあるものをそのまま再現するより、何倍も時間がかかってしまいます。線路の右側に展開する農地も新たな表現を盛り込みたく試行錯誤していますので、完成と言えるのはまだまだ先ですね。

小町屋駅

ファイル 45-1.jpg  急曲線による制限35~40の繰り返しでフラストレーションの溜まる飯田線ですが、伊那福岡を出るとすぐに長い直線に入り、駒ヶ根の直前まで、上限の85km/hでかっ飛ばせる区間です。  その中間点にあるのが小町屋駅。駅舎は無く、4両分のホームが1面あるだけの簡素な無人駅ですが、学校や駒ヶ根市役所他、いくつかの公共施設への最寄り駅となっていますので、観光・商業の拠点となっている駒ヶ根駅と同等の乗降客数を誇ります。  2008年には線路の西側にあったホームを学校のある東側へ移設し、駅前広場を新設。登校時間帯にホーム~踏切に学生が溢れて降りきれず、列車が遅延するという長年の問題を解消しています。 ファイル 45-2.jpg  路線データでは95年当時を再現しているため、当然ながら移設前のホームを製作しました。もう少し早く現地取材をしておけば楽に造れたのですが、移設前の資料が少なく再現に苦労しました。ホーム上の待合室は改装に次ぐ改装で、度々その姿を変えていますが、雰囲気重視で木造羽目板造の姿をモデルアップ。  駅東側は数件の民家を立ち退かせて駅前広場を設置していますから、ガラッとイメージが変わりましたが、西側はホームが無くなっただけで、街並みは昔からほとんど変わりありません。  こうしてみると、国鉄→JRの駅というよりは、地方私鉄の駅のようです。まぁ元は私鉄ですが大昔の話。これほど私鉄臭のする現JR駅も珍しいのではないでしょうか? ファイル 45-3.jpg  実験的な試みですが、今回は駅前の建物群をほぼそのままローポリゴンで立体再現してみました。汎用ストラクチャの使用は極力控え、8割程度が実写ベースの立体ストラクチャになっています。  (現実的に無理なのは承知の上で)目指すところは沿線すべての実写化・立体化で、そのためにはどの程度の労力と、メモリ・リソースが必要なのか、把握しておきたかったのです。  数度に渡る取材のおかげで、私の脳内に沿線風景がインプットされてしまっているため、汎用品では違和感がアリアリ・・・というのが諸悪の根源なのですが、できれば駅周辺だけでも、これくらいの再現度を保ちたいものです。 ファイル 45-4.jpg  食堂・商店、数件の民家を挟んで建築事務所、アパート、町工場・・・と続きます。奥の巨大な建物は駒ヶ根市民体育館。その左手には駒ヶ根市役所がありますが、視界外なので再現していません。  明り採り風の意匠がオシャレなアパートは95年当時からあったっけ?と悩みましたが、偶然ネットで見つけた不動産情報によると、92年築だそうです。当時としてはナカナカにハイカラ。洋室8帖の1Kで3.6万円。駅徒歩0分の超一等地、いかがですか?(電車は1時間に1本しか来ませんが)  各テクスチャ画像は実写写真をベースに、プライバシーのかかわる部分や、柵、塀、植木で隠れた部分などを別素材から組み合わせて構成・編集しています。 ★ついでに・・・風景と各種権利の問題  法的には公の目に触れる建物に著作権や肖像権はありません。デザイン性が顕著な建築物には、著作権が認められるケースもありますが、問題になるのは同じデザインで建築物を造る場合で、写真に撮ろうが絵を描こうが、模型を作ろうが問題ありません。  企業の屋号にも権利はありませんが、電話番号や住所はプライバシー権を侵しますので、看板類の電話番号は消すようにしています。  厳密に法を解釈すると、ロゴマークには著作権がありますので、風景写真に写し、特に有償で出版・配布する場合は法に抵触します。ただ、実際に風景写真に写り込んだロゴについて問題になったケースはほとんど無いと思われます(でなければ都会の風景写真集など出版できません)。ロゴ単体の写真ではなく、建物「群」の一部に溶け込んでいるものはOKと考えて良いでしょう。  基本的には「群」であるものの、視点の拡大縮小や、パーツ単位に分解することで「個」になってしまうCG作品については判例が無いため、わからない部分でもあります。  一般家屋についても特に法の制約は受けませんが、住所、電話番号、表札、ナンバープレート、また室内や庭、洗濯物など、住人の生活が読み取れる物は、プライバシー権を侵す可能性がありますから、編集するよう心掛けましょう。  屋外に掲示されているポスター類は、宣伝することが目的であるため、著作権の影響下にはありません。  法的に問題がないとはいえ、モラルを追求すれば、全ての企業、住人の了解を得るのが望ましいのでしょう。しかし、馬鹿正直に訪ねていったところで胡散臭がられる、面倒臭がられるのがオチです。  出版物などと同様、「写さないで欲しい」という要望があれば応じる、または相談する程度で良いのではないかと思います。

謹賀新年

ファイル 44-1.jpg  12月はバタバタと忙しく、気が付けば全く更新できないまま年が明けてしまいました。思うように捗りませんが、今年もよろしくお願い致します。  去年一年を振り返ってみると、既存区間の再リニューアルにより、ほぼ満足できるクオリティに達したのは大きな成果ですが、新規区間の延伸についていは思うように捗らず、今年に持ち越しとなってしまいました。  今年は伊那大島~駒ヶ根の風景をある程度見られるレベルまで充実させ、「とりあえず運転を楽しめる」ところまで持って行きたいと思います。  BVE5の進展状況については、私は端から眺めているしかできませんが、少しずつ、しかし着実に機能が充実してきまして、少なくとも“自然消滅”してしまうのでは?という不安は感じずに済むようになりました。お陰様で、こちらも後顧の憂い無く対応路線の製作に注力することができます。  1駅間につき3ヶ月。これくらいを目標にボチボチと進めていきたいところです。 ↓こうして見ると・・・まだまだですねぇ。 44-2.png

Yポイント完成

 先日より製作していました両開き分岐器が完成しました。参考になるか分かりませんが、テクスチャの製作過程を解説してみます。 ファイル 43-1.jpg  前回掲載したのはレールだけの状態でしたが、道床を作り、レールにテクスチャを貼りました。道床を含め頂点は、Illustrator上で作図したものから頂点座標を読み取り、それを適宜四捨五入してテキストエディタで打ち込みます。レールは全長25mですので、長手方向は分かりやすく2.5m刻みで。ただし直線部やカーブの緩いところは間引いて、作業時間と頂点数を軽減しています。  中央に一列並んだ8つの頂点は一見不必要に思えますが、テクスチャの貼り付け位置を微調整するのに便利なのです。 ファイル 43-2.jpg  前回も書きましたように、現在の飯田線内では木枕木の両開き分岐が撮影できませんでしたので、関西本線で撮影した写真からテクスチャを起こします。  撮影は走行中の車内から。要求解像度・レンズによる歪み・合焦範囲を考えると写真1枚でテクスチャを作るのは難しく、数枚に分割して撮影し、あとで合成します。高速シャッターで連写できるカメラなら1つのポイントで材料を揃えることが出来そうですが、生憎ウチのエントリー機ではデータ書き込みのタイムラグで追いつきません。数カ所で撮影した素材の中から影の方向や開通方向、色味などを吟味して、使いやすそうな写真を3枚選びました。 ファイル 43-3.jpg  それぞれ切り接ぎしても目立たないところで切り出して並べ、大雑把に遠近の歪みを修整したところです。直線レールが含まれていれば、レールを平行にすれば全体の遠近も自ずと適正になるのですが、両開きの場合は基準になる場所がありませんので、まずは勘で適当に・・・。レール踏面は最終的に錆色で塗りつぶしますが、この段階では位置合わせの基準にするため、銀色のまま残しておきます。 ファイル 43-4.jpg  ゴチャゴチャして見難くなっていますが、先述のIllustratorで書き起こした略図を画像上にペーストし、図上のレールを基準に画像の位置合わせを行います。画像全体を変形させただけでは完全に合致しませんので、部分的に選択しては変形させ、少しずつ近付けて行きます。  画像データは何度も変形を繰り返すと確実に画質が劣化しますので、車両テクスチャの製作と同様、できるだけ高い解像度で作業し、最後に適正サイズに縮小するようにしましょう。 ファイル 43-5.jpg  テクスチャの調整が完了したら、モデリングデータに貼り付けます。3Dモデルもテクスチャも同じ図を元に作っていますから、この時点で大きな誤差は出ないはずです。  しかし、それでも画像のようにレールの位置が微妙にズレていたりしますね。頂点に対してのテクスチャ貼り付け位置を微調整して近付けますが、どうしても調整できない場所が出てきます。例えば開通側(左)手前のレール周辺を見ると、左のレールに対してテクスチャが外側に寄っていますので、もう少し内に入れたいところですが、そうすると既にズレている右側レールのテクスチャが更に大きくズレることになってしまいます。アチラを立てればコチラが立たず・・・。 ファイル 43-6.jpg  これ以上csvデータ上で貼り付け位置を調整するのは無理ですので、次はテクスチャ画像を弄っていきます。コピー&ペーストや変形ツールを使い、レールの位置を微妙に移動させ、少し動かしてはviewerで変化を確認・・・を繰り返し、ジワジワと現物合わせ。  同時にレール下部と犬釘の表現を描き込んだり、日光の向きを考えつつ影を描き込んだり、諸々のディテールを加えます。時々路線データに組み込んだ状態でもチェックし、周囲のレールやcrackと比較して、画像の明度・彩度・コントラストも調整しておきましょう。地味な部分ですが、影の濃さが周囲と違うだけでも違和感が発生し、トーンカーブをちょびっと動かすだけでも印象が変わるのは怖いですね。 ファイル 43-7.jpg  数時間の作業を経てようやく完成。色調、立体感ともに破綻無く纏まっていると思います。  ガードレールの間にあるつっかえ棒の様なものは、ゲージストラット。列車通過時の横圧により軌間が狂うのを防止する、まぁ突っ張り棒のようなものです。分岐角の大きな急曲線の分岐器によく装備されており、飯田線ではかなりの確率で見ることが出来ます。前作の片開き分岐器ではこれを立体化していましたが、目立たないので今回はテクスチャの表現に留めました。  私個人の問題ですが、ストラクチャ単体を睨むようにして作り込んでいると、「木を見て森を見ず」というか、むしろ葉っぱの葉脈すら探すように気にしてしまうきらいがありますので、時々路線に組み込んで全体を眺め、目立つところ・目立たないところの妥協ポイントを探るよう心掛けなくてはなりません。 ファイル 43-8.jpg  製作のきっかけとなった伊那大島駅の辰野方に配置しました。周辺との馴染み具合も良好で、前作片開きより良い出来になったかな、と思います。  ツッコミを入れられないうちに注釈しておきますと、前方左側にポツンと置いた転轍機は、脱線器(安全側線を配置するスペースが無い場合に代用とする設備)を動かすためのモノ。脱線器本体は資料を集め損なったので後日製作します。もうひとつ、25‰の勾配標が立っていますが、本来は腕が外側(右側)に向いていなくてはいけません。今まで本線左側の標識ばかりでしたので、まだストラクチャを作っていないのです。  次の上片桐も伊那大島によく似た配線で、この分岐器が活躍してくれそうです。ただしこちらは近年になって駅舎が建て替えられてしまい、更に駅前のアサノセメントのサイロ群も解体されてしまいましたので、七久保の油槽所と同様、限られた資料で風景を再現するのに時間がかかりそうです。駅間は距離はあるものの、ほとんどが林の中ですので、駅周辺さえ完成すれば開通も早いのでは?と思っているのですが、どうなりますことやら・・・。

伊那大島駅2

 取材写真を整理していたところ、使えそうな写真が数点出てきましたので、あり合わせの素材と絡めて伊那大島駅周辺のディテール作りを進めました。妙に気分がノッているタイミングなのか、夜を徹しての突貫工事・・・。というか、そろそろ二徹目に突入するかという時間帯でございます。 ファイル 42-1.jpg  天竜川の河岸段丘にへばりつくように配置された伊那大島駅。前方の崖は目測で10m以上あり、はじめて現地を訪れた時のインパクトはナカナカのものでした。場内を抜けるといきなり25‰の勾配に差し掛かり、等高線を横切って次の段丘上へ登って行きます。  この路線データを作り始めて随分経ちますが、風景を作る際の明度・彩度・コントラストのバランス感覚が、以前と比べ随分と養われて来たかな・・・と思います。BVEでは影が生成されないため、コントラストや彩度を下げて違和感を軽減していたのですが、それでは初夏の強めの日差しを表現できません。  テクスチャに陰影を描き込んでみたり、微妙な濃淡を付けたり、無意識のうちにアレコレして、出来る限り違和感のない初夏の鮮やかさを出せるようになった気がします。 ファイル 42-2.jpg  最初の1枚はBVE5、あとはOpenBVEのViewerにてキャプチャ。位置関係が重なっているため、ホーム上に歩道橋の入り口があるように見えますが、ホームの向こうの道路脇から段丘上に連絡する歩道橋です。これも伊那大島を特徴付ける印象的な構造物ですね。脚はディテールのわかる写真が無かったため、まだ作っていません。まぁタダの円柱だとは思いますが、再取材後に作り直す必要が出てくると面倒ですので、後日にしておきましょう。  歩道橋の手すりというか防護柵について、またアンチ透過テクスチャの話になって申し訳ありませんが、鉄板製の柵が隙間無く重なり合って、奥が透けて見えない角度を選んでテクスチャ画像を撮影しましたので、透過は使っていません。  特にこうした柵状の細かいオブジェクトを透過させると、画像が動く度に輪郭がギラギラザラザラとして見栄えがよろしくありません。また、遠景でフィルタリングがかかると、ディテールが消滅してしまう現象も発生します。柱を1本ずつ頂点打ちするのも非現実的ですから、できるだけ画像1枚を透過させずにベタッと貼ってしまえるよう工夫しましょう。  中~遠景ですので、階段は一段ずつ再現せずテクスチャ1枚で済ませました。床面と側面の境目をテクスチャ上で工夫し、それなりに階段らしい表現になっています。 ファイル 42-3.jpg  駒ヶ根駅でもやりましたが、汎用性の無い周辺オブジェクトをひとまとめにして1つのストラクチャにしています。地形などは"dike"構文を使うのが一般的ですが、どうしても表現の幅が限られてしまうのと、自線がカーブしていると相対位置が混乱したり、地割れが発生したり、思うように作るのは難しくなります。路線データ上では、ストラクチャをポンと1つ配置するだけですので楽チンです。もちろん、樹木や線路脇の設備など汎用ストラクチャは、別途路線データ上でチマチマと配置していきます。  左側の貨物ホームと崖の間には県道が走っていますが、運転台からは見えない位置ですので、路面は再現していません。駅舎前を通った道路は高度を下げつつ右にカーブを描き、飯田線の下をくぐって三州街道と交差します。 ファイル 42-4.jpg  前回、柵の説明を端折りすぎたような気がしましたので、念のため解説しておきます。  柵や手すりを横長の板ストラクチャ1枚で作って配置すると、どうしてもノッペリ感というか、ペラペラ感が出てしまいます。特にホーム上など、自線から近い位置にあると顕著ですね。かといって、円柱形状を全て頂点打ちするとなれば、頂点数は膨大になり労力も半端ではありません。そこで両者の折衷案として、平板ではあるものの「わりと」立体的に見える柵のご提案。  横方向に渡すポール類は、従来通り板を前後方向に通すだけですが、支柱は進行方向に対面するように、1本ずつ板を立ててやります。例では頂部の丸みを表現するため、支柱1本あたり6個の頂点を使っていますが、簡略化して4個でも平板1枚の柵よりは随分と立体的に見えるでしょう。  作業量とPCへの負荷、見た目のバランスを天秤にかけ、このあたりが程良い妥協点ではないかと思います。  さてさて、今手元にある素材で作れるところは全て作ってしまいましたので、今度こそ分岐器の製作に戻ることにします。

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