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BVE5のサウンド出力に疑問

 このところ自作データの試運転を除けば、じっくり腰を据えての運転をしていませんでしたので、気付くのが遅くなってしまいましたが、BVE5のサウンド出力に疑問を感じたのでメモしておきます。 (※コンピュータ内部やプログラミングの知識が無い、あくまで一般PCゲーマーの視点で書いていますので、トンチンカンな解釈がありましたらツッコミお願いします)  まず当方のサウンド環境を晒しておきますと、“SoundBlaster X-Fi”からアナログ5.1chスピーカーへ出力しています。  OSはWindows7ですので、Vista以降でDirectSound HALが廃止されたことによりDirect3DSound/EAXの拡張機能は使えないはずなのですが、WindowsUpdateのドライバではなくメーカー配布のドライバを使用すると、市販ゲームソフトは拡張機能も含めて正常動作しています。ドライバで無理矢理ソフトウェアエミュレートしている可能性はありますが、とりあえずサウンドデバイスは問題無く動作していることを前提としておきます。  BVE4ではステレオ2ch出力でしたので、X-Fi固有の機能であるCMSS-3Dで疑似サラウンドに拡張して5.1ch全てのスピーカーを鳴らしていましたが、解析が入るとはいえ元ソースはあくまで2chですので、音の定位は厳密ではありません。それでも“音に包まれている”ことによる圧倒的な臨場感が素晴らしく、特にサラウンドのバランスを後ろ寄りに設定してやると、モーターや台車の音が(どちらかというと)背後から聞こえてきて、いかにも運転室に居る気分にさせてくれるのでした。  さて、BVE5では正式にサラウンド出力に対応するようになりました。「BVEにサウンド設定画面なんて無いけど?」と思われるかもしれませんが、OSのスピーカー設定を参照して自動認識しているはずです(UAA―Universal・Audio・Architectureで管理されるVista/7以降の場合。XP以前のOSは未検証)。  ネイティブで5.1ch出力が可能になり、臨場感と音の定位も向上してめでたしめでたし・・・、ならば良かったのですが、実はここで大問題が発生。サラウンド出力されているのは[Sound3D]で定義される、他列車の走行音と踏切警報機音など(旧.Doppler構文)に限られ、自列車の発するモーター/走行音や機器操作音などのサウンドはステレオ2chで出力されているのです。  つまり、走行音などほとんどの音は前方左右のスピーカーからしか聞こえないのに、踏切通過後の警報機音だけはリアスピーカーから聞こえてくるという、ちぐはぐな状態。  2chで出力されているといっても、5.1ch出力の中で2chしか使っていない、という意味ですから、先述のCMSS-3Dで2ch出力を疑似サラウンドに拡張する・・・という裏技も使えず、現状ではPCから直接のサラウンド出力は実質不可能という事になります。  お金を掛けても良いということでしたら、PCのサウンドは2ch出力に設定して、ホームシアターシステムなどPC外部で疑似サラウンドに拡張するという手はありますが、BVEのためだけに数万円の投資をして、しかもそこまでやって“疑似”サラウンドというのは、さすがに割に合わないと思います。  ユーザーの取れる選択肢がそれくらいしかないので、結局は「mackoyさん何とかして下さいお願いしますm(__)m」になっちゃいますが、お忙しそうなのでどうしたものか。  素人考えで思い付く対処法は二つ。ひとつはBVE側でサウンド出力のチャンネル数を設定できるようにしていただけないか。市販ソフトのコンフィグ画面にもよくありますが、「2ch/5.1ch/7.1ch」といった選択肢から任意に選ぶものです。これがあればOSの設定は5.1chでもBVEは2chで出力できますから、ドライバ側で疑似サラウンドに拡張する事が可能なはずです。  根本的な解決にならず、あくまで「疑似」サラウンドに無理矢理対応させるだけですが、比較的容易に対処できるのではないかと想像しています(選択肢を作ったら後はAPIが何とかしてくれるんじゃない?とか簡単に考えていますが、プログラミングの事は全然分かっていませんので、難しいor手間のかかる事でしたらスミマセン)。  もう一つ、根本的かつ理想的な解決策は、全てのサウンドを3Dに対応させていただくのがベストと思います。音の発生位置をsound.cfgあたりで座標指定できれば完璧(BVE5のSound3D構文や、旧.Doppler構文でもXY座標で音源位置を指定できるように)。モーター/走行音、マスコン、ブレーキ、ATS警報機・・・、それぞれの音が微妙に違った方向から聞こえてきたら素晴らしいなぁ~と妄想しています。  冒頭で、とりあえずデバイスに問題が無いことを前提とする、と書きましたが、なぜ「とりあえず」なのかと言いますと、WindowsVista/7以降に発売された新しい世代のサウンドカードでサラウンド出力がどのように機能しているか、当方では検証出来ないからです。DolbyDigitaiに対応したサウンドカード等を人柱的に購入して試してみたいのは山々なんですが、台所事情が芳しくありませんので今はちょっと・・・。  というわけで、記事をご覧になられて「ウチはサラウンドで鳴ってるよ~」という方がいらっしゃいましたら、サウンド環境を添えてコメントいただけないでしょうか? 条件としては、WindowsVista以降のOSで、オンボードまたはサウンドカードから(ホームシアターシステムを介さず)直接サラウンドスピーカーへ出力されている方。  もし原因が古い世代のパーツを使用している事にあって、交換によって回避できる事ならば、プログラム側の問題と決めつけて改善を期待するのは筋違いでしょうから、できるだけ情報を集めたいと思います。  BVE5が一応正式版として公開されてしばらく経ちますが、実のところ作者目線で見ると「現状でどうやって作ればいいの・・・」と困惑気味です(マニュアルが整備されていないとかではなく、構文そのものの構造として)。それらについては作者間で意見交換をし、何がどう問題なのか、それについて現状で対処法は無いのか? ならばどう改善してもらうのが良いのか? といった具合に集約しています。  「アレが欲しい、コレが欲しい!」と我が儘放題の要望になってはいけませんし、これまでのコメント欄やメールでのやりとりでも、技術的な質疑応答というのはほとんどありませんでしたので、この件はオフ会を中心に進めていますが、そういった意見を拒むつもりは一切ありませんので、気になる事があれば遠慮無く書き込んで下さい。ただ、こちらも余力がありませんしサポートセンターではありませんので、「BVEの動かし方がわかりません」とか、そういうのはご勘弁願います。

田切駅 ver.3

ファイル 71-1.jpg  予告していました田切駅周辺のリニューアル作業が一段落しましたので、久々の制作記です。  まずは動画に使っていた頃のデータから。現田切駅は前後を急曲線に挟まれた、非常に短い直線区間に設けられていますが、複数の河岸段丘の合成によって生まれた複雑な地形のため、築堤上にホームを設けるという無茶をしています。  駅直前にオーバーパスするのは三州街道こと国道153号線。線路とは少し距離を隔てて飯島から併走してきた道路は、左手から急勾配を下りつつ、ほぼ線路と直交して右側へ抜けます。実際には線路をくぐるとすぐに急カーブで線路と併走し、そのまま中田切川へ向かって高度を下げていきます。つまり線路も道路もSカーブで、それらが直角に交わる、いわば卍のような配線になります(参考:Yahoo!地図)。  ただし、道路の右側は運転台からの視界外になりますので、BVEデータでは省略します。 ファイル 71-2.jpg  簡素な造りのプラットホームは、前回のリニューアル作業で十分満足できるクオリティに仕上がっていますので今回は触りません。  それよりも気になるのが、左側に広がる聖徳太子由来の浄土宗寺院「聖徳寺」とその駐車場。このあたりのデータを作った当時は、数の限られた汎用ストラクチャをパズル的に組み合わせて風景を作る方針でしたから、どうしても画一的な感じがしてしまいます。  というわけで、今現在の方針である“専用ストラクチャ>汎用ストラクチャ”に従い、より実感的で表情のあるストラクチャに作り替えることにしました。 ファイル 71-3.jpg  1枚目とほぼ同じ角度から、リニューアルした国道153号とその周辺です。ここで重要なのは「右肩下がり」。複雑な地形を縫って走る飯田線北部ですが、一番大きな地形的要素は左手の中央アルプスと右手に流れる天竜川の河岸段丘ですから、平均すると左側が高く、右側が低い地形になります。これをキッチリ再現しておかないと平野部を走っているようにしか見えず、飯田線の特徴を演出することができません。  国道の勾配は7%としましたが、実際には5.5~6%といったところで、より傾斜を感じさせるためのデフォルメ表現ですね。加えて階段状に配置した田畑も高低差を植え付けるのに一役買っていますが、汎用ストラクチャでこれだけ込み入った地形を表現するのは難しいため、専用品として道路のストラクチャに組み込んでいます。  また、今回から森の中遠景に1枚板のストラクチャを試用してみました。スケール感や自然に見える縦横比のバランス、色彩など詰めなければならないところも沢山ありますが、単体の木を沢山並べた従来のストラクチャと比べると、見た目、軽量化の両面で概ね良好。更に数パターン用意して順次入れ換えて行く予定です。 ファイル 71-4.jpg  2枚目と同じ角度からですが、お寺と駐車場が全体的に奥まったのがお分かり頂けるかと思います。現地取材と航空写真によって気が付いたのですが、以前のデータでは駅に対して聖徳寺一帯が30mほど手前すぎたようです。  駐車場の位置、形状もほぼ実物通りに再現しましたが、なかなか広い駐車場です。いつ行っても1~2台しか車を見ませんが、これがお盆やお彼岸には一杯になるのでしょうか? ファイル 71-5.jpg  特に思い入れがあるわけでは無いのですが、聖徳寺はかなり念入りに再現しました。本堂は以前から使っていた物の小改良、庫裏は有り合わせの汎用ストラクチャですが、境内と周囲は大幅に改良し、実物をご覧になった方でも違和感なく見ていただけるのではないかと思います。省力化のためアレンジしていますが、特徴的な唐風の山門と塀も再現。また、奥行きのある垣根を今回はじめて立体にしてみました。築堤上から見下ろす位置関係のため、横から見た板一枚では不自然になるのです。  杉林に囲まれた境内はまるで神社のようですが、実際にはもっと多くの杉が生えており、線路からは建物がほとんど見えないくらいです。それを馬鹿正直に再現しては面白味がありませんので、少し間引いて建物がチラチラ見える程度に調整。リアルとは言えないのかも知れませんが、その方が見栄えがするという一種のデフォルメです。 ファイル 71-6.jpg  田畑も一緒になった国道部分のストラクチャですが、自列車は見通しの悪いカーブした切り通しを抜けて走ってくるため、死角になって見えないところはザックリ省略。  余った労力は曲線を描く畦を再現するなど、「タイルを並べただけ」みたいなCGモロ出しの画一的な風景にならないよう、注力しています。手前側のテクスチャの貼り方が汚いですが、ほとんど見えない部分なので良いかな・・・? ファイル 71-7.jpg  聖徳寺はこれだけを1つのストラクチャとして纏めてあり、ココに無い建物、樹木類はmap.txtでチマチマと配置しています。何でもかんでも1つのストラクチャに纏めてしまえば、それ1つをポンと配置するだけで風景が完成するので楽チンですが、それでは莫大なメモリ消費になってしまうので、使い回しの利く物は分けるようにしましょう。  地面に貼ったテクスチャは実際の境内を撮影して切り接ぎ加工した物ですが、解像度を低く抑えた割には極めて好印象。ただの草地や砂地のテクスチャではなく、“ごちゃっ”とした感じがリアルさを引き立てます。  テクスチャの余白部分や隙間のあるところは、建物で隠れたり、運転席からの視点では見えないところです。 ファイル 71-8.jpg  田切駅が登場する作品と言えば、懐かしの「究極超人あ~る」が有名ですが、最近また別の漫画に露出しているようで、この国道をくぐる農道のトンネルがロケ地であると、どこかのブログで拝見しました。「なんでまたこんなマイナーなところで!?」と思わなくもないですが、元々何も無いところですので、少しでも脚光を浴びるのは良いことなのかもしれません。  現在は国道の歩道と農道を連絡する、歩行者専用の階段が右側に設けられている他、違った形状のガードレールが増設されるなど、地味な変化を見せていますが、BVEデータは1995年前後を想定して作っていますので、それらは再現しません。  さて、これで国道周辺の見栄えが良くなりましたので、次回はココを使って「自線に直交する他線に車両を走行させる方法」を、動画を交えて解説する予定です。

しまなみ海道へ行ってきました

ファイル 70-1.jpg  食欲の秋・スポーツの秋・・・てなわけで、両方を楽しむべく“しまなみ海道”で開催されたサイクリングイベントに参加してきました。仕事も趣味も室内に籠もりっきりだと、脳だけ疲れて過食気味になってしまいます。適度に肉体的疲労を感じないと、精神衛生上もよろしくありませんね。  「来島海峡大橋サイクリング大会」はレースではなく、みんなで仲良く走りましょうというコンセプト。適度なヌルさが私のレベルにはちょうど良い感じです。25/60/100kmの3コースありますが、今治側から大島・伯方島・大三島と渡り、そして生口島をぐるっと一周して戻ってくる100kmコースに参加しました。 ファイル 70-2.jpg  15日(土)の晩、大阪南港からフェリーに乗船しましたが、その時は土砂降りの雨。二転三転する天気予報にハラハラさせられましたが、東予港に着く頃には曇り、開会式場のサンライズ糸山へ走行しているうちに快晴となりました。  各コース合わせると老若男女900人超のサイクリストが一同に集まる景色はなかなかに圧巻。しかも自転車を置く場所がありませんので、数十万円の自転車が地べたにゴロゴロ転がってるのもまたシュールというか・・・。 ファイル 70-3.jpg  大島にある小さな峠と、各橋の前後を除けばほぼフラットなしまなみ海道。これだけ景色が良くて交通量が少ないサイクリングコースはなかなかありませんから、ゆっくり景色を眺めて走るもよし、たまには闘争心のままにすっ飛ばすもよし、気の向くままに走っていると、あっと言う間の100kmでした。  私の自転車はメーカーの推奨とは全く違う組み方をしていたり、自作パーツや加工部品があちこちに付いているため、機材のトラブルには人一倍神経質にならざるを得ないのですが、故障もパンクもなく無事に終了。もう作ってから3年くらいになりますが、随分と信頼できる自転車に仕上がってきました。  実のところ、乗っている時間より弄くってる時間の方が長いんじゃ・・・? というのは、BVEデータと同じかもしれませんね。手先を動かしてないと落ち着かないのです。 ▼オススメのお店 ファイル 70-4.jpg ▼ 画像をドラッグすると移動、クリックで拡大表示を終了します。 大会終了後は、しまなみ海道中ほどの大三島まで引き返し、予約していた民宿に泊まりましたが、素泊まりでの予約でしたので、食事は大三島西岸の宮浦地区、大山祗神社のすぐ横にある食事処「大漁」でいただきました。実はココ、「しまなみ海道に来たら必ず寄らねば」というお気に入りのお店で、海鮮モノがとにかく安い・美味い! ファイル 70-5.jpg  目玉は写真の海鮮丼。鉢は少し小ぶりの丼ですが、この内容で380円。ご飯物の他にも、刺身や揚げ物が200~300円台から、ズラッと並べられており、カフェテリア式に(そんな洒落たもんじゃないですが)セルフサービスで取ってくるスタイル。  この日は他にマグロ、サーモンの刺身とイカの天麩羅、味噌汁を付けて1200円くらいでした。「もう何も食べられない!」ってくらいにお腹一杯です。 ファイル 70-6.jpg  宿泊翌日の昼食も「大漁」で食べてから帰るのが、いつものスタイルです。以前来たときはトロの入荷が無かったのか、食べる事ができなかったネギトロ丼と味噌汁、大きなたこ天で大満足。他にも食べたいものは一杯あったのですが、たった2回の訪問じゃお腹の容量が足りません。またの機会を楽しみに、今治方面へ出発しました。 ▼デザート ファイル 70-7.jpg  途中、大三島の道の駅「多々羅しまなみ公園」で食べた、ミカンのソフトクリームが絶品。時期によってミカンの内容が変わるようですが、今回は「でこたん(萌えキャラちゃうで! いわゆるデコポン・不知火)」。甘み、酸味ともに強く、とても味が濃いのが特徴です。  個人的には酸味のある柑橘類が好きなんですが、街のスーパーや青果店では「甘い=美味しい」といった風潮で食傷気味。お土産に買って帰ったミカンは、甘みと酸味のバランスが最高で、やっぱり果物は産地で買わなくちゃダメなのかな・・・と、伊那谷の林檎に続いて思ったのでした。 ▼フェリーの話 ファイル 70-8.jpg  往復ともにオレンジフェリー(四国開発フェリー)を利用しましたが、往路が大阪南港→東予港なのに対し、復路は新居浜東港→六甲アイランドの便となりました。大三島から新居浜東港までの距離が90km以上あるため、ペースは上げ気味で南下しました。  新居浜=六甲便には「おれんじホープ」という船が就航していますが、これがチョット面白い。通常の旅客フェリーと違い、貨物輸送に重きを置いた設計で、一般向けの客室は6名分しかありません。ゲームコーナーや売店、展望室も無く、公室と呼べるのはレストランとTVルームだけ。 ファイル 70-9.jpg  いわゆる合理化船の極みですが、シティホテルのような清潔感のある内装、味に定評のあるレストラン、サウナや水風呂まで設置された大浴場、完全個室な2等寝台など、「乗ってから降りるまでに疲れを取る」ことに関しては非常に配慮の行き届いたフネです。夜中に目が覚めたので風呂に入っていましたが、チラチラと光る播磨の夜景を窓から眺めながら入るジェットバスは最高の贅沢。パンパンに張った脚を休めることができました。  近年、関西航路のフェリー乗り場が南港に集約されてから、港の都合で1万トン前後の小ぶりなフェリーばかりになってしまいましたが、このホープは六甲アイランド発着便専用ですので、1万6千トン弱と内航フェリーにしては大柄。おかげで波による揺れも少なく、また一般客室が船首部最上層の船橋直下にあるため、エンジンの騒音や振動もかなり少なく、とにかく快適な造りでした。  惜しむらくはその運行ダイヤ。港から降りた後も走らなければならないトラックを優先した時間設定のため、六甲アイランド着が午前2:40。逆に下り便は午前4:00に六甲を出航するため、旅客の乗船は他の交通機関との連絡が難しく、フネ好きの間でもなかなか乗れないフェリーとして知られています。  私の場合は幸い自転車がありますので、大阪府下の自宅まで自走して帰りました。東向きに走る事になりますから、黎明~日の出へと移ろう空を前方に見据えつつ、車のほとんど居ない国道を走るのは、なかなか爽快でした。 ▼走行記録 10/15 自宅→迷子・買い物(61km)→大阪南港 10/16 東予港→(31km)→サンライズ糸山→(98km)→サンライズ糸山→(44km)→大三島 10/17 大三島→(96km)→新居浜東港 10/18 六甲アイランド→(44km)→自宅 総走行距離 約374km これだけ走ったのは学生のとき以来。同じくらい走っても疲れない程の体力が付けば、伊那市まで自転車で取材に行けるなぁ・・・とか妄想してます。 ▼BVEのほうは・・・  以前も書きましたが、BVE5構文へのネイティブ対応といった水面下の作業がメインなため、見た目も変わらずお見せして面白いような内容はありません。  唯一見た目に変わったところとしては、田切駅周辺の再々リニューアルを合間に進めていますので、キリの良いところで記事をアップする予定です。  運転台の製作も遅れ気味。作業スペースの確保が大変なので、一度中断してしまうとなかなか再開できません。アレを使った企画も水面下で進めていますので、そろそろ何とかしないとね・・・。

伊那谷再訪

 先日はまるで梅雨のような雨続きにやられ、空振りの取材となってしまいましたが、台風も一過、ようやく晴れの予報が続きましたので再び伊那谷を訪れました。仕事? 仕事・・・・ってなんだっけ。  7日の夕方に大阪を出発、豊橋で一泊して8日朝6:00の飯田線に乗車、天竜峡・飯田で乗り換え、10時過ぎには伊那大島に到着です。18きっぷシーズンの上諏訪・豊橋直通519M列車は混み合いますから、自転車を輪行しての乗車は気を遣います。スケジュールが許すなら、今回のように他の乗り継ぎ列車にするのが良いでしょう。 ▼秋ですね ファイル 69-1.jpg  しばらく涼しい日が続いたからでしょうか、稲穂は黄金色に実り、ススキが丈を伸ばし、秋桜は花を咲かせ、あちらもこちらもすっかり秋めいてきました。風情があって良いものですが、テクスチャ材料としては画像を修正しないと季節感が狂ってしまうので面倒です。  初日の取材は伊那大島~上片桐~伊那田島の3駅間と、飛んで小町屋、駒ヶ根あたりを自転車で廻ってみっちりと。特に伊那大島・上片桐は比較的駅周辺が栄えているため建物も多く、鉄道林で隠れている区間以外は、ほとんど歩いて取材をするのと変わりません。 ▼赤蕎麦 ファイル 69-2.jpg  上片桐~伊那田島間では伊那谷の名産「高嶺ルビー」と呼ばれる“赤蕎麦”が花を付けておりました。まだ七分咲きといったところですが、一面の赤い絨毯はなかなかの見物。  花だけではなく実も赤く、作った蕎麦も少し赤味を帯びていて香りが高いとのこと。一度食べてみたいのですが、普通の蕎麦に比べると面積あたりの収穫量が1/3程度ということもあり、新蕎麦の季節でないと食すことができません。だいたい9月下旬から10月上旬でしょうか、いずれは機会を作りたいですね。 ▼みや川 ファイル 69-3.jpg  晩飯は何度も登場しています伊那市の「みや川」にて。地のモノでも何でもない「ハンバーグ定食」ですが、昼食を抜いた上、1日中自転車に乗っていたので空腹に耐えかねて、つい・・・。  写真ではわかりませんが、ハンバーグは長さ15センチ、厚みが3~4センチくらいの巨大なもの。ご飯を小にしましたが(通常だとドンブリに山盛り)それでも終盤はフードファイト状態に。  これでお値段580円→ご飯小で50円引きの530円です。とにかく安くで腹一杯になりたい時はココですね。  宿泊は南箕輪、木ノ下~北殿間の漫喫に連泊です。 ▼温泉 ファイル 69-4.jpg  9日は駒ヶ根~沢渡間を線路沿いに取材。朝夕は日光の黄味と影が強すぎて良い写真が撮れないため、実質的に活動できるのは10~15時くらいに限られてしまいます。曇天なら早朝~日没まで、それなりに使える写真が撮れるのですが、まぁあまり贅沢を言って雨に降られては困りますので、我慢しましょう。  なんとか満足のいく写真素材を撮り集め、早めに活動を切り上げて伊那市の「みはらしの湯」でマッタリしてきました。伊那市の中心部から約7kmとお手軽な距離ですが、中央アルプスの裾野、標高900m(伊那市駅からの標高差は約260m)の高台にありますので、ずっと上り坂です。体力・脚力が十分ではありませんのでかなりキツイ行程ですが、汗だく→温泉の爽快感はたまりません。  露天風呂や休憩室からは伊那谷と南アルプスが一望でき、黄昏時から夜景への移ろいを風呂からボ~ッと眺めるのは、なんとも贅沢な時間の使い方ですね。 ▼サイクリング ファイル 69-5.jpg  10日は18きっぷの最終日。この日のうちに帰阪しないといけませんが、七久保で撮りたいものがあったので、朝から自転車で南下。伊那市街の一部を除いて国道153号の路側帯が狭く、しかも大型車がやたら多いのは前の2日間でよくわかりましたので、天竜川左岸の県道18号を走行。比較的直線・平坦な右岸の国道153号とは打って変わっての田舎道で、伊那・駒ヶ根市境の「火山峠(ひやまとうげ)」をはじめ、常にアップダウンの繰り返しになります。  国道より時間はかかりますが交通量が少なく安全で、なにより左に南アルプス、右に天竜川と中央アルプス、周囲には森や田圃と最高のロケーション。観光で伊那谷を訪れる方は、是非とも国道ではなくこちらを満喫して欲しいですね。ただし松川町内には離合不能な区間が多数ありますので、自動車の場合、運転に自信のない方は要注意です。  同ルートは自転車の練習コースになっているのか、短い間に5人のロード乗りとすれ違いました。お互いメットを下げてご挨拶。中には交流を嫌う方もいらっしゃるでしょうが、同じ趣味の方とすれ違うと、上り坂の途中でも「もうちょっと頑張ろう」という気になります。  飯島町に入って天竜川右岸へ移り七久保駅へ。駅周辺で数カット撮影して自転車での取材は完了です。この3日間で合計160kmほど走りましたが、乗って降りて撮っての繰り返しの割には、よく走れた方です。  午前のうちに上諏訪発の豊橋直行に乗車、快適な313系ですから、そのまま乗っていても良かったのですが、中部天竜の旧貨物ホーム上屋を撮っておきたかったので下車し、1本遅らせて119系でガタゴト豊橋へ。あとは新快速乗り継ぎで、米原で乗り換えるだけの楽チンなタイミングでした。  紆余曲折ありましたが、なんとか冬の間も作業の手を止めないで済むくらいの素材が集まりました。路線データはこの調子で進めるとして、車両さえ何とかなればという条件付きですが、来年中の部分公開も可能ではないかと思います(もちろん確約ではありませんよ、念のため)。  タイミング的に119系引退で飯田線が賑わってくる頃でしょうが、逆に言えば車両の音素材などは、今冬中に収録しておかなければなりませんね。リニアPCMのICレコーダも随分と安くなりましたし、頑張って買っちゃいましょうか。自転車での取材で重いデジ一眼を持ち歩くのはキツイので、マシなコンデジも欲しいし、なんだかんだで出費が続きそうです。

取材空振り

 8/19~23の5日間、これまでの区間で抜け落ちている分と、延伸分の資料を集めるため現地取材に出かけてきましたが、生憎全日程通しての雨天。何とか捻出した数万円の旅費と休日を、全くの収穫無しで消化して帰ってきました。  天気のすることですから仕方がないとはいえ、いやむしろ、だからこそ気持ちの持って行き場所が無いというか、ぶっちゃけマジヘコミ。作業を進める気力も湧かずに悶々と過ごしておりました。  19日早朝に大阪を出発、豊橋から上諏訪直通519Mで飯田線をえっちらおっちら。佐久間で途中下車し、天竜川橋梁から旧線の痕跡を眺めつつ中部天竜の集落へ逆戻り。今回は取材のフットワークを強化すべく自転車を輪行してきましたので、佐久間ダム経由で大嵐駅までサイクリングです。 ファイル 68-1.jpg  佐久間ダムは建造から55年も経っていますが、155.5mの堤高は今でも国内第9位、当時では日本最大、世界でも第7位だった巨大ダムです。更に飯田線のうち18kmにも及ぶ区間の付け替えを要した発端ですから、一度見ておきたかったのです。  中部の集落からダムまではたった3kmくらいですが、実は体調の問題もあって自転車に乗るのは約2年ぶり。のっけから堤高分の標高差を稼ぐため延々と続く上り勾配は、出戻りには少々ハードでした。体力付けなきゃね。  佐久間ダムはその特徴でもある、上部に並ぶローラーゲートが巨大なためどこかアンバランスで、写真では全体の巨大さを感じにくいですね。ゲート横に立つエレベーター棟の窓間隔が一般のビルと同程度ですので、少しはその大きさを感じていただけますでしょうか。  コンクリの塊を堪能した後は天竜川右岸、つまり旧線の対岸を約30km走行して大嵐駅に到着。体力に余裕があれば温田あたりまでは飯田線に沿って走れそうでしたが、まぁ復帰第一弾としてはこのくらいが限界です。大人しく飯田線に揺られ、伊那市で下車。以前「巨大唐揚げ」を紹介した「みや川」で夕食を取って、この日の活動は終了です。  翌20日は予約していたレンタカーでの行動ですが、朝から完全に雨。本来は伊那大島~七久保の取材を予定したのですが、「いつか雨がやめば・・・」という希望に縋って、観光を兼ねた時間つぶしをすることになりました。 ファイル 68-2.jpg  伊那市から高遠を経て秋葉街道をひたすら南下、標高1000mの斜面に貼り付くように展開する下栗集落の「はんば亭」で昼食をとることに。コシの強い手打ち蕎麦の他に、飾らない地の料理が楽しめる「蕎麦定食」はどれも美味しくいただきましたが、惜しむらくは蕎麦がかなり小盛り。次の機会があれば盛り蕎麦単品で注文しましょうか。  下栗に着いたときは「雲の上」といった感じでしたが、食事をしている間に「雲の中」になってしまい、辺りは真っ白&霧雨に。おかげで風景の写真を撮る事はできませんでした。 ファイル 68-3.jpg  食後は林道の更に高所へ車を走らせ、しらびそ高原へ。雨が止む気配は感じられないので、なるべくお金をかけずに時間を潰せるところ・・・となると風呂。標高1912mに位置する「ハイランドしらびそ」のお風呂は温泉ではありませんが、湧き水を沸かしているとのこと。“ヌルヌル”とか“トロトロ”ではなく、“サラサラ”した独特のお湯で、“しっとり”と“サッパリ”という相反する浴後感を両立しています。宿泊施設ですが日帰り入浴も可能ですので、貸切状態でマッタリと。 ファイル 68-4.jpg  入浴後、相変わらずの霧雨で途方に暮れていたところ、なぜかこんな山の頂で酒井の5トン機を発見。しかも比較的状態の良い木造客車(といっても、2つの運材台車に箱を乗せただけの、いわゆる王滝タイプ)と、立派な材木を乗せた運材台車のフルセット。しかも運材台車なんて板バネの枕バネを装備した生意気なタイプ。事前情報はノーチェックでしたから、これは嬉しい誤算です。  説明の看板によれば遠山森林鉄道の物だそうで、実はこれまで存在すら知りませんでした。南信の森林鉄道=木曽谷しかイメージしていませんでしたし、どこの国鉄線とも接続されていない事も、知る機会が無かった一因でしょうか。  しかしこの静態保存、状態もさることながらロケーションが素晴らしく、今にも動き出しそうです。土木工事でこういう機関車を使う機会も無くなりましたし、立山砂防の機関車も新型に代替わり。そんな中、こんなに活き活きとしたプリムス・スタイルの機関車を今でも見る事が出来るのは素敵なことです。 ファイル 68-5.jpg  結局この日は日没まで雨のまま。七久保駅近くの道の駅「花の里いいじま」にて夕食。「馬肉蕎麦」なるものを食べてみましたが、これがなかなか絶品。肉は甘辛く下味が付けてあってクセも無いので、気軽に馬肉を食すにもってこいですね。この辺りはギリギリ関西文化圏なんですが、うどん・蕎麦のつゆは関東風。食文化は違うルーツがあるのか、調べてみたら面白いかもしれません。  晩はそのまま駐車場で車中泊。21日朝、とりあえずレンタカーを返却。当初の予定では自転車で駒ヶ根~沢渡周辺を1日かけて取材する予定でしたが、どうにもならない雨続き。この日の晩は松本市内にホテルを予約していましたので、取材は諦めて松本まで自転車で自走する事にしました。  伊那市から松本まで国道153→19号で、鉄道で言えば大八廻りの塩尻経由で、距離はだいたい60kmといったところ。出戻りの体力に加え、狭い路側帯、意外と多い交通量、そして雨天という悪条件のため速度はゆっくりめ。 ファイル 68-6.jpg  途中、雨脚が強くなってきたため、辰野と塩尻の境界にあたる矢彦神社で雨宿り。諏訪大社に次ぐ信濃国二之宮、そして上伊那地方の総鎮守とあって大変立派、貫禄たっぷりの神社です。面白いのが辰野側に矢彦神社、塩尻側に小野神社という、2つの神社が南北に隣接・・・というか、一つの境内に仲良く並んでいます。境界には塀も堀もありませんので別の神社だと気付かないほど。しかも小野神社の境内を含め周辺の行政区画は塩尻市に属しているのに対し、矢彦神社の境内だけは辰野町の飛び地というカオスっぷり。  本殿を写真に撮るのはあまり好きではありませんので、画像は矢彦神社の神楽殿と御柱。7年に一度の御柱祭は諏訪大社の翌年に行われています。 ファイル 68-7.jpg  大八廻りこと辰野支線がトンネルで抜けている善知鳥(うとう)峠を越えて塩尻の市街地へ。ちょうど現三州街道とされる国道153号の終点近くの「いずみ屋」さんで手打ち蕎麦の昼食としました。二段の盛り蕎麦は味もボリュームも十分。高い天井と太い梁が立派な店内も雰囲気満点で、大変ようございました。  ところで塩尻の地名は、太平洋側の三河・駿河から塩尻へ至る三州街道、秋葉街道、そして日本海側は糸魚川から塩尻へ至る千石街道、これらが塩を内陸へ輸送する「塩の道」であったことに由来します。塩の道の終点だから塩尻。鉄道で言えば前者は飯田線、後者は大糸線となり、今となっては何れも屈指のローカル線ですが、時代を遡れば国の生命線でもありました。上杉謙信が武田信玄に塩を送ったのも、大糸線経由で運んだと思えば感慨深いものです。 ファイル 68-8.jpg  無事に松本市内のホテルにチェックインし、体を休めた後は松本城周辺を散策したり、自転車屋を覗いてみたり。適当に時間を潰し、駅前のつけ蕎麦屋で夕食としました。関西では馴染みの薄いつけ蕎麦。歴史が浅い創作蕎麦のイメージもありますが、コレはコレでなかなか美味。正統派?の蕎麦続きでしたのでアクセントに良いですね。  22日も相変わらずの雨。ただし降ったり止んだりの微妙なお天気。本来なら既に取材を終え、黒部ダムでも見に行こうかと予定していたのですが、これまで何も出来ていませんのでキャンセル、天候の改善に期待して伊那谷へ戻る事にしました。  松本から塩尻は自転車で自走、塩尻からは嘘んこ快速「みすず」に乗車。昼過ぎに伊那市に着く頃には雨も上がり、路面も乾き始めている案配。この調子なら少しは取材もできそうです。  とりあえず沢渡駅の取材をしようと、伊那市駅前で自転車を組み立てて移動を開始しましたが、走行中にポツポツ・・・から土砂降りへ。沢渡に着いた時には駅舎も濡れてしまい、撮影できるコンディションではありませんでした。  23日まで休みを確保していましたが、諦めて1日早く帰ろうかな・・・と時刻表をめくってみると、ギリギリ当日中には帰ることが出来ないタイミング。なんだか今回はやることなすこと全てが裏目に出ている感じです。 ファイル 68-9.jpg  伊那市に戻り“飯島食堂”でマッタリ時刻表を眺めながら、久しぶりの巨大ソースカツ丼をいただきました。相変わらずデカくて美味いです。夕方からの営業は個室ですので、頭を捻るのにうってつけ。  もう1泊するにしても、列車の旅くらいは楽しんで帰らないとやってられませんので、上田で宿泊し、翌23日は長野から信越本線のお得列車「妙高」で直江津へ抜け、北陸本線では未だ健在な457系に揺られて帰阪しました。「蕎麦づくし」の〆として、長野駅と福井駅で駅蕎麦を食べたのですが、風味や食感の乏しいことに驚き。日頃それなりに美味いと思っていたのですが、ちゃんとした蕎麦を連続で食べた後では、その味気なさが顕著に感じられました。アレは何というか、「蕎麦のようなもの」ですね。まぁそんなに肥えた舌じゃありませんので、一週間もすれば普通に美味いと思えるようになりそうですが・・・。  というわけで、ほとんど蕎麦を食べに行っただけの5日間でした。これまでも草木が緑色をしている夏のうちに取材をし、翌年にかけてPC上での製作作業を進めるというスケジュールを取ってきましたが、ここに来て大ピンチ。  せめて暫定公開を予定している区間の不足だけでも補っておきたいところですが、もう一度訪問するにしても費用的に限界があるため、18きっぷ+漫画喫茶連泊+牛丼280円という強行軍になりそうです。いくら取材とはいえ侘びしいなぁ・・・。しかもこの週末は台風で潰れてしまい残り時間もありません。最終手段として平日にぶっちぎっちゃうのもアリですが、ちょっと片付けないといけない仕事が溜まっているので不透明。最悪の場合は暫定公開を1年遅らすかもしれません。

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