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伊那大島駅2

 取材写真を整理していたところ、使えそうな写真が数点出てきましたので、あり合わせの素材と絡めて伊那大島駅周辺のディテール作りを進めました。妙に気分がノッているタイミングなのか、夜を徹しての突貫工事・・・。というか、そろそろ二徹目に突入するかという時間帯でございます。 ファイル 42-1.jpg  天竜川の河岸段丘にへばりつくように配置された伊那大島駅。前方の崖は目測で10m以上あり、はじめて現地を訪れた時のインパクトはナカナカのものでした。場内を抜けるといきなり25‰の勾配に差し掛かり、等高線を横切って次の段丘上へ登って行きます。  この路線データを作り始めて随分経ちますが、風景を作る際の明度・彩度・コントラストのバランス感覚が、以前と比べ随分と養われて来たかな・・・と思います。BVEでは影が生成されないため、コントラストや彩度を下げて違和感を軽減していたのですが、それでは初夏の強めの日差しを表現できません。  テクスチャに陰影を描き込んでみたり、微妙な濃淡を付けたり、無意識のうちにアレコレして、出来る限り違和感のない初夏の鮮やかさを出せるようになった気がします。 ファイル 42-2.jpg  最初の1枚はBVE5、あとはOpenBVEのViewerにてキャプチャ。位置関係が重なっているため、ホーム上に歩道橋の入り口があるように見えますが、ホームの向こうの道路脇から段丘上に連絡する歩道橋です。これも伊那大島を特徴付ける印象的な構造物ですね。脚はディテールのわかる写真が無かったため、まだ作っていません。まぁタダの円柱だとは思いますが、再取材後に作り直す必要が出てくると面倒ですので、後日にしておきましょう。  歩道橋の手すりというか防護柵について、またアンチ透過テクスチャの話になって申し訳ありませんが、鉄板製の柵が隙間無く重なり合って、奥が透けて見えない角度を選んでテクスチャ画像を撮影しましたので、透過は使っていません。  特にこうした柵状の細かいオブジェクトを透過させると、画像が動く度に輪郭がギラギラザラザラとして見栄えがよろしくありません。また、遠景でフィルタリングがかかると、ディテールが消滅してしまう現象も発生します。柱を1本ずつ頂点打ちするのも非現実的ですから、できるだけ画像1枚を透過させずにベタッと貼ってしまえるよう工夫しましょう。  中~遠景ですので、階段は一段ずつ再現せずテクスチャ1枚で済ませました。床面と側面の境目をテクスチャ上で工夫し、それなりに階段らしい表現になっています。 ファイル 42-3.jpg  駒ヶ根駅でもやりましたが、汎用性の無い周辺オブジェクトをひとまとめにして1つのストラクチャにしています。地形などは"dike"構文を使うのが一般的ですが、どうしても表現の幅が限られてしまうのと、自線がカーブしていると相対位置が混乱したり、地割れが発生したり、思うように作るのは難しくなります。路線データ上では、ストラクチャをポンと1つ配置するだけですので楽チンです。もちろん、樹木や線路脇の設備など汎用ストラクチャは、別途路線データ上でチマチマと配置していきます。  左側の貨物ホームと崖の間には県道が走っていますが、運転台からは見えない位置ですので、路面は再現していません。駅舎前を通った道路は高度を下げつつ右にカーブを描き、飯田線の下をくぐって三州街道と交差します。 ファイル 42-4.jpg  前回、柵の説明を端折りすぎたような気がしましたので、念のため解説しておきます。  柵や手すりを横長の板ストラクチャ1枚で作って配置すると、どうしてもノッペリ感というか、ペラペラ感が出てしまいます。特にホーム上など、自線から近い位置にあると顕著ですね。かといって、円柱形状を全て頂点打ちするとなれば、頂点数は膨大になり労力も半端ではありません。そこで両者の折衷案として、平板ではあるものの「わりと」立体的に見える柵のご提案。  横方向に渡すポール類は、従来通り板を前後方向に通すだけですが、支柱は進行方向に対面するように、1本ずつ板を立ててやります。例では頂部の丸みを表現するため、支柱1本あたり6個の頂点を使っていますが、簡略化して4個でも平板1枚の柵よりは随分と立体的に見えるでしょう。  作業量とPCへの負荷、見た目のバランスを天秤にかけ、このあたりが程良い妥協点ではないかと思います。  さてさて、今手元にある素材で作れるところは全て作ってしまいましたので、今度こそ分岐器の製作に戻ることにします。

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