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伊那大島駅

ファイル 41-1.jpg  とりあえずで敷設した伊那大島駅までの線路ですが、やはり線路があると運転してみたくなるもの。しかし風景どころかホームすら無い状態ではそれもままならず、必要最低限ホーム周辺だけ製作しました。  ホーム先端がグニャっと曲がっているのは、七久保や飯島と同様、分岐器を渡る車両のオーバーハングを避けるためです。このあたりの処理の仕方は駅によってバラバラで、なんだか取って付けた感がありますね。  実は先日gaku様よりメールを戴き、ようやく念願かなってご挨拶させていただくことが出来たのですが、その中で「伊那大島を始発として、七久保への勾配区間を再現する予定だった」とのお話を聞かせていただきました。色々あって結果的には皆様ご存じの七久保発に落ち着いたわけですが、何と言いますか、さすが分かっていらっしゃるなぁ・・・と。  もとより手を抜くつもりはありませんが、そういったお話を聞かせていただくと、尚のこと力が入るものですね。少し前まで軽量化と忠実さのバランス取りに悩んでいたところがあったのですが、色々整理が付いたり吹っ切れたりしまして、極力再現度を上げる方向で作業しています。 ファイル 41-2.jpg  とはいえ技術的にどうにもならないこともあり、今回は今まで避けてきた透過テクスチャを使ってしまいました。人と植物以外では初めてじゃなかろうか?  透過させたのは、まるで庭園用の様な形状の転落防止柵。この形を手打ちのcsvデータで三次元化するのは・・・まぁ難しいでしょう。テクスチャの撮影方向を工夫したことと、支柱を別途頂点打ちの平板で並べたことで、できるだけ立体感を損なわないようにしています。  透過部のテクスチャは256x256ピクセルと、描画サイズの割には大きなPNG画像を使用していますが、それでも輪郭が汚くなってしまうのは残念ですね。 ファイル 41-3.jpg  上2点の画像はBVE5(IM0.5)にて撮影。ここからOpenBVEのViewerになります。  伊那大島のホームは施工法が見事に無節操。上下ホームとも四角錐の石材を積み上げる「間知石積み」なのは同じですが、下りホームが石を水平に積む「布積み」なのに対し、上りは45度に石材を傾けて積む「矢羽根積み」。さらに延長部は下りがコンクリの打込み、上りは鉄骨+コンクリ板と、まるでホーム構造の展覧会のようです。何度も延長、変更を繰り返して今の形になったのでしょうね。  余談になりますが、間知石積みに使われる石材の短辺は約30cm、つまり一尺です(例外・地域性ありますが)。6個並べると一間(いっけん=6尺=1818mm≒畳やベニヤ板の長辺1820mm)となり、一間を知ることができる石の積み方・・・間知石積みとのことです。なんとJIS規格。  石積みに限らず、日本の建物は完全な輸入住宅を除けば、尺貫法でサイズが構成されていますから、それを理解していれば採寸せずとも、写真からストラクチャの寸法を割り出すことができます。このあたりは次の機会に詳しく解説したいと思います。 ■複線用架線柱の再リニューアル  かつての伊那大島構内は、最大4線が複線間隔を微妙に変えつつ収束する変則的なレイアウトでしたので、様々な横幅の架線柱が必要になります。今まではいくつかを最大公約数的に使い分けていたのですが、もはや誤魔化しが利かなくなりましたので、トラスが4~8スパンの5種類を作り分けました。  特に難しい構造のストラクチャではありませんが、頂点数が多いので製作が非常に面倒。これまでは手抜きのために、テクスチャの重複読み込みが発生するところも幾つかありましたが、これを機に全面リニューアルしました。 ファイル 41-4.jpg  作業はスパン数の調整と構文の整理がほとんどですので、見た目の印象はあまり変わりませんが、少しだけ追加の精密化を施しました。画像中、矢印で示した三角形の物体がソレ。三方向から集まるアングル材をボルトで結合する際に、土台の役割をする鉄板なのですが、これが有ると無いとでは随分と精密さが違いますね。  比較的解像度の高い透過テクスチャで作られた架線柱を拝見していると、この部分のディテールが潰れずに再現されているものがありまして、前々から「いいなぁ・・・、これ」と思っていたのです。 ファイル 41-5.jpg  更にもうひとつ。運転席視点では何の恩恵もありませんが、先日の119系をOpenBVEで眺めていた時に、架線柱の上部があまりに寂しかったので、補強板を装着しました。  Open~を使用しない場合は全くの無駄どころか、PCの負担増にしかなりませんが、テクスチャは架線柱のパーツ一式を纏めた画像1枚の中に組み込んでいますから、容量は以前と比べても増えていません。頂点数に関しては1箇所あたり4つ。最大8スパンの架線柱で28の頂点が増えますが、このデータを動かすことの出来るGPUにとっては、数十~数百の頂点増は屁でも無いレベルでしょう。  まぁ、無くても良いものですが、あったからといって害になるほどでは無い、と言うことです。  伊那大島は、両開き分岐器を完成させ、信号・標識類をいくつか配置すれば、線路周辺はほぼ完成です。風景については取材漏れがいくつかありましたので、冬の18きっぷシーズンまでお預けかな・・・。  このまま上片桐、伊那田島、大沢信号所の線路周辺だけでも作り込み、とりあえず試運転だけでも出来るようにしてから、駅間の風景を作り込むことにしましょうか。

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