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マルチモニタのススメ

 今回より「運転台」という記事カテゴリを追加しました。こちらではPCハードウェアやコントローラーの話題について書いてきます。 ファイル 56-1.jpg  唐突ですが、グラフィックカードをRadeon HD5850に交換しました。これまで使用していたHD4870もスペック的には何ら不満のない物でしたが、5000番台以降の製品は一部を除き、カード1枚でモニタ3台まで同時出力できるのが魅力です。  注意すべくは、3系統同時出力をさせるには、DisplayPort(以下DP)を必ず使用しなくてはならず、DVI/DVI/HDMIといった組み合わせでは使用できません。DPを装備していないモニタを接続する場合はDP→DVI、またはDP→D-sub変換アダプタを使用しますが、結線を変換するだけの安価なアダプタは不可。タイミングクロックジェネレータを内蔵するアクティブ型のアダプタでなければいけません。詳しく解説すると長くなりますので、「Radeon 3画面」などで検索してみてください。  フライトシムやドライブシムでは既に浸透しつつあるマルチモニタ環境ですが、たいていは大画面を横に3つ並べて視野を広く確保しようというものです。しかし元々視界が限られており、またレールから外れる心配のない鉄道運転シムでは、横に広い視野は余り必要ではありません。  いつぞやも書きましたが、風景と計器類の両方が見えてほしいBVEとしては、縦解像度の方が重要で、今時主流のワイドモニタより旧来の4:3比の方が使いやすいくらいなのです。そこで、今回はマルチモニタ環境を応用して、メーターパネルを再現してみることにしました。 ファイル 56-2.jpg  用意したのはBenQの15.6インチ液晶モニタ(16:9)「G610HDPL」を2台です。理由は後述しますが、15.6インチワイドというサイズは絶対指定で、普及価格帯の物となると他に選択肢がありませんでした。  接続がD-subのみというのが不安でしたが、使ってみると映りもシャープでゴーストも出ず。縦方向の視野角が極端に狭いのが難点ですが、1台9000円前後という価格を考えると妥協せざるを得ないところでしょうか。 ファイル 56-3.jpg  メインが24インチ(1920x1200)、サブが15.6インチ(1366x768)×2となりますが、双方の縦解像度が違いすぎるため、そのまま横に並べるとイビツになってしまいます。  色々なパターンでBVEを起動し、FPSを計測してみると、どうやら表示されない領域も内部では「あるものとして」処理されているようなので、できるだけ無駄のない、つまり綺麗な長方形に近くなるよう並べた方が良さそうです。  最終的にサブモニタを90度回転させて縦向きに配置しました。ウィンドウのタイトルバーの位置関係で、モニタ2は右回転、モニタ3は左回転させています(全て特殊なツール類は使用せず、Windows7の基本機能のみです)。 ファイル 56-4.jpg  運転台パネルはモニタ3台を合計した、3456x1200ドットという変則サイズになりました。メインモニタ内には何も置かず、全てを風景の表示に割り当てています。サブ2台は、設定画面で回転させた向きに従ってメーター画像を配置。ちなみに個々のメーター画像は実物を分解して撮影し、風防の反射・映り込みを完全に排除しています。 ファイル 56-5.jpg  所定の位置に各モニタを置き、実際に表示させてみました。3台の画面解像度が不揃いですのでラージデスクトップ(1台の大型モニタとして認識させる方法)の設定は出来ません。よってBVEはウィンドウモードの最大表示で動作させることになります。  ウィンドウタイトルバーのダブルクリックで最大化させることも出来ませんが、「Sizer」という、ウィンドウサイズを任意に設定した解像度にワンタッチで変更するフリーソフトを使用すると、サイズ・位置合わせの手間が省けます。 ファイル 56-6.jpg  今回は15.6インチという半端なサイズのモニタを使用しましたが、これは画像中に水色の線で示したように、実物大のメーターパネルに収めるためです。外側の線が金属プレスのベゼル外寸、内側の線が表示領域。表示灯パネルを含めた天地寸法、時計入れを作るための逃がしを考えるとこのサイズ・組み合わせしか考えられず、よってサブモニタ2台→HD5000番台以降のグラフィックカード必須という流れになったわけです。 ファイル 56-7.jpg  今はまだ液晶パネルだけの状態ですが、最終的にはメーターユニットを模した筐体をかぶせ、1/1スケールの運転台を再現するのが目標です。  とりあえず雰囲気だけでも・・・と、メーターの風防をセロハンテープで貼り付けてみました。光で構成されるモニタの画像と実体のある部品が、どの程度違和感なく融合してくれるかが不安でしたが、モニタの輝度・コントラスト、メーター画像の明るさ・コントラストを程良く調整してやると、驚くほど自然に混ざってくれました。  実物より少し奥目になってしまうことや、風防の湾曲部がレンズの役割をしてRGBが分解されて見えることがあるなどのデメリットもありますが、気にするほどのレベルではありませんでした。このままでは戸締め灯が無い状態ですが、技術的には既に再現方法を考えてあるので問題なし。次は筐体の製作に移ろうと思います。

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