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配水塔萌え

 近年多様化する“萌え”の文化ですが、「配水塔萌え」という勢力が、地味ながら勢力を拡げつつあります。配水塔という言葉はあまり馴染みが無いかもしれませんが、一般に給水塔、水タンクなどと呼ばれている物です。厳密には機関区や団地などの給水塔と違い、広範囲に水を届ける施設を配水塔と呼び、主に公共上水道の水源に設置されています。  有名どころでは、王冠のような意匠と連絡橋が印象的な駒沢配水塔(大正13 東京)、ドーム屋根とアーチ型の採光窓が優美な野方配水塔(昭和5年 東京)、ギリシャ神殿のような列柱が見事な船橋高架水槽(昭和10年代? 千葉)などなど・・・、巨大建造物としての魅力はもとより、歴史的価値からも一見の価値アリです。他にも全国に散在していますので、興味のある方は検索して訪ねてみてください。 ファイル 55-1.jpg  さて前置きが長くなりました。先日アップした駒ヶ根駅構内の画像ですが、まだまだ足りない「駒ヶ根臭」。もっと駒ヶ根らしさを演出する何かがあるはず・・・と探したところ、ありました。構内ではなく、駅の北外れにある配水塔です。  とりあえず駒ヶ根まで運転できるように風景を付ける・・・ということは、駒ヶ根駅の停止位置から見える範囲も含めて再現しなくてはなりません。車窓から見てもホームから見ても、圧倒的な存在感を放っているこの施設を作らないわけにはいきません。 ファイル 55-2.jpg  「赤穂上水道駅北配水場」は、昭和50年代の建造とあって、先の例にあげたような歴史的価値が付加されるほどの年月は経ていませんが、なんとも味のある昭和建築。カッコイイと言えなくもないけれど、どこか間抜けな三枚目。強いて言えばダサカッコイイ。個人的な印象はなぜか「ハクション大魔王」。形状が壺モード、配色が魔王モード。呼ばれて飛び出る水道水? ファイル 55-3.jpg  テクスチャを貼る前の状態だとこんなにカッコイイのに・・・。野暮ったく見える原因は配色と窓配置なのかな。とはいえ、あの「味」は捨てがたい。  水源は導水ではなく直下70mの深井戸からポンプで汲み上げとのこと。意匠はともかく構造的には全国よくあるタイプで、外観から察するに下部が主水槽、上部が遠方・高地用の副水槽。タンクを高所に設けた方が高い水圧が得られるため、遠くまで配水できるわけですね。  ちなみに現代の上水道ではポンプで加圧して配水する方式が主流になっているため、こうした配水塔は順次解体され、数を減らしています。 ファイル 55-4.jpg ▼ 画像をドラッグすると移動、クリックで拡大表示を終了します。 所定の位置にポンと置きまして、ようやく駒ヶ根らしさが出てきました。実際には小町屋のあたりから既に見えているのですが、BVE上では描画距離を相当伸ばさなくてはなりません。BVE5では数キロ先(最大10キロ)まで描画できますが、今度はPCの処理が追いつきそうにありません。まぁ、将来的には・・・ですね。

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