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食欲の秋@伊那谷

 このところの車両ストラクチャ製作で疲れたので(ホント数字に弱いんです。知恵熱出そう・・・)、気分転換に伊那谷を訪問しました。七久保駅手前の地形やディテールの資料も不足していましたので、取材ついでに「美味いもん食いに行こう」ってなわけです。  (注)今回の記事は食べてばっかりで、あとはコンクリートに萌えただけ。興味のない方は読み飛ばして下さい。  もう先週の話になりますが、10/29(金)の夜から車で大阪を出まして、台風14号に追いかけられるように東進。週末なので高速道路を使っても良かったのですが、高速入ると寝ちゃうので・・・宇治、関ヶ原、恵那峡などを経由しつつ12時間ほど走らせ、木曽谷から権兵衛トンネル経由で伊那谷に入りました。  台風の直撃は免れたものの、岐阜あたりから前線による雨に降られて土砂降りに。しばらく取材はできそうにありませんので、とりあえず朝昼兼で食事を摂ることにしました。 ファイル 39-1.jpg  まずはさくら丼(馬肉丼)かな、ということで今回はお店の新規開拓。中田切のΩカーブ内側にある「来居頂(らいちょう・・・ですよね?)」さんに行ってみました。三州街道沿いに目立つ看板が建っていますので、飯田線の撮影に来られる方々もご存じなのではないでしょうか?  こちらのさくら丼は火を一切通していない刺身。赤身(900円)と霜降り(1100円)が選べるので、今回は霜降りにしてみました。伊那谷は赤身であることが多いので、ちょっと珍しいですね。 気持ち贅沢したつもりでしたが、小鉢・味噌汁・漬物の他にサラダまで付いていまして、なかなかのお得感。そしてメインのさくら丼は写真の通りの凝った盛りつけで、女性店主ならでは?  写真では馬肉のサシが飛んでしまっていますが、薄くスライスされていることもあり溶けるような食感で美味しゅうございました。火を通していませんので馬肉独特のクセが少々あり、おろし生姜で臭みを消します。このあたりは風味と取るか、クセと取るか。好みと慣れ、あとお酒を飲むか飲まないか・・・といった要素で評価が変わってくるのではないでしょうか。 ファイル 39-2.jpg  食後は田切~伊那福岡周辺の追加取材を行ったり、雨に降られて時間つぶしをしたり、なんだかんだとやっているうちに夕食時。お邪魔したのはローメン専門店の「うしお」さん。とりあえず店に入った瞬間に猛烈なケモノ臭に怯む。どうやらモツ煮の臭いのようですが、ちょっと強烈。そしてお世辞にも綺麗とは言えない、小蠅の飛ぶ店内。なんというか、良くも悪くも「昭和の居酒屋」といった雰囲気で、実際お客のほとんどがビールを片手に食事しています。  何を隠そう私はアルコールの一滴も飲めない下戸でして、素面にコレは色々とキツイものがありますが、とはいえココのローメンの評判は方々で聞いていましたので、ローメン(並・大盛り・超・超々とあったので大盛りで)と、せっかくなのでモツ煮も頼みました。  そもそもローメンって何ぞや?なのですが、蒸した中華麺を炒め、肉(原則マトン)とキャベツなどを放り込んだもの・・・、それって焼きそばとどう違うの?と言われると説明が難しい。「食べてみないとワカラン」と言いたくなりますが、ひとつ言えるのは汁気が多いこと。ラーメンのようなスープに浸して食べるタイプと、焼きそばのようなタイプの2種がありますが、後者でもちょっと汁気があります。ちょいと間違うと湯切りの甘いカップ焼きそばになってしまいそうですが、なんだか独特。B級感丸出しで感動するほど美味い!という食べ物では無いのですが、なぜかまた食べたくなるような中毒性があって、伊那谷を訪問すると一度はどこかでローメンを食べてしまいます。  「うしお」のローメンは汁気の少ない焼きそばタイプで、ソースは伊那谷にしては辛みの強いウスター系。モツ煮はよく煮込まれてトロットロ。味はどちらも美味しかったのですが、最後まで店内の臭気が気になって満喫できませんでした。ん~、上級者向け? ファイル 39-3.jpg  翌31日は七久保周辺を散策しましたが、せっかくですので地名のルーツとなった「大宮七窪神社」を朝から訪れました。こぢんまりとした神社ですがナカナカ貫禄があり、また限られたスペースに神社の体を成すに十分な建物類が効率よく配置されているあたり、極めて模型的で好印象です。  周囲を立派な杉林に守られており、雨上がりの湿気を含んだ朝の空気とも相まって、とても静謐な空間でした。煌びやかで荘厳な社殿を持つ立派な神社も見どころはありますが、私はこういった落ち着いた雰囲気の方が好きですね。ちなみに10月上旬には周辺の三社合同で秋祭りが行われ、夜店が並び獅子が舞い、打ち上げ花火まで上がるそうです。来年は日程を合わせて訪問してみたいところですね。 ■コンクリ萌え ファイル 39-4.jpg  七久保から高遠原まで南下しつつ沿線を取材し、お次は上片桐と伊那大島の中間点から、天竜川左岸の支流「小渋川」上流へ車を走らせること約10分、突如谷間に現れるのは「小渋ダム」、堤高105mの立派なアーチダムです。ダムの王様たる黒部ダムが186mもあるので数値上は小さく感じてしまいますが、実際は100m以上のダムなんてなかなか無いもので、間近で見ると本当にデカイ! しかし天端の長さ293mに対して厚みが4mと極めて薄く、「迫力がある」というより「美しい」という印象。アーチは単純な円曲線ではなく3種の曲線を組み合わせたもので、肉眼で見ていても広角レンズを通して見たような感覚に囚われます。ダムの用途は治水・灌漑・発電と多目的。なんとダム湖である小渋湖には諏訪湖の水と同じ量を貯水できるとか。こんなものを人間が造ってしまうのだから凄いものです。  お天気は微妙でしたが、控えめな紅葉と相まってナカナカの景色。左岸・右岸どちらからでも見物・撮影できるのも嬉しいですね。 ファイル 39-5.jpg  外から眺めるだけのつもりで訪問しましたが、この日は地元のお祭りの一環で、運良く堤体内の監査路を見学できるとのこと。狂喜して参加させていただきました。堤体下流側にブスリと突き刺さった四角い柱は、監査路へ降りるためのエレベーターです。昭和44年のダム完成から一度も取り替えられていない(たまに故障する:by案内いただいた職員の方)という、少し年期の入ったエレベーターに乗り込むと約80mを一気に降下、古いデパートのような「チーン!」という到着合図がシュールでしたが、もう扉の外は堤体内の監査路です。細かなコンクリートの打ち目が美しい・・・。  更に斜坑内を階段で20mほど下るとダムの最深部に到達。堤体のアールに沿って曲線を描く監査路には、一定間隔で漏水計が並んでいます。どこのダムでも漏水があるものだそうですが、小渋ダムの漏水は極めて少ないレベルだそうです。頑丈な岩盤と、優秀な施工の結果でしょうか。他にも堤体や岩盤の歪みを計測するプラムラインや、漏水を集めて排出するポンプなど、解説を交えて案内いただき、次に扉を抜けると堤体の外でした。 ファイル 39-6.jpg  ダムを前面から見上げる機会というのはナカナカありません。案内された一番低い位置のキャットウォークでも高さ25m以上あり、マンションでいえば9~10階くらい。十分に高いところなのですが、ここから天端までが高すぎるため、高いところにいる恐怖感は全くありません。それどころか、しばらく眺めているうちにモノのサイズの感覚が麻痺してきます。エレベーターの直下に他の見学者が数名写っているのですが・・・人間ってこんなに小さかったっけ?  昭和44年竣工のダムにしてはコンクリートが白く綺麗に感じますが、常用洪水吐(下段に2門並んだゲート)の制御室などを見ると、まるで一昔前の鉱山施設のようなデザインをしており、それなりに年季の入った建造物であることがわかります。上部の非常用洪水吐は堂々の5門。ここからの放流が必要になったことはまだ無いそうです。どちらのゲートも地形の都合上、右岸側にオフセットされており、先述の三曲線混合アーチと相まって独特のバランスです。これを真下から見上げる機会が来ようとは・・・。う~ん、タマラン! ファイル 39-7.jpg  ダムを堪能して一気に北上、伊那市の東外れにある高遠へ向かいます。某氏は「高遠には城跡と饅頭しか無い」なんて言ってましたが、その城跡の桜は全国的に有名ですし、高遠蕎麦でも知られています。「高遠蕎麦」といえば、なぜか有名なのが会津大内宿。ネギを箸の代わりにして食べるアレです。これは高遠城主であった保科正之氏(お蕎麦大好き。徳川家光の弟さん、玉川上水を造った人といえば分かりやすい?)が、会津藩主となった際に伝えたものがルーツだそうです。  高遠の高遠蕎麦(ややこしい)はネギを箸にはしませんが、辛み大根のおろしと焼き味噌をつゆに入れる「からつゆ」が特徴。そして10月下旬から11月上旬といえば新蕎麦の季節。実はこのタイミングを狙ってきたようなものです。ということで、高遠中心部の「華留運(ケルン・・・読めないよ)」さんへ。城下町を意識した和風の外観とネーミングが違和感バリバリでしたが、店内を眺めて納得。中の造りも和風ですが、壁には山の写真がずらり。なるほど地名のケルンではなく、登山道の石塚が由来なのでしょうね。登山家さんなのかなぁ・・・。  オーソドックスに高遠蕎麦(+かき揚げ)を注文。最初に出てきた蕎麦を見た時は「少なっ」と思ったのですが(失礼)、細い麺が密度高く盛られているため、食べても食べても意外と減らない。蕎麦はプリップリのつるんつるん、この食感は地元じゃなかなかいただけないですね。つゆは少し薄め、味噌を全部投入しても蕎麦の味を殺さない程度の味になるので、個人的には許容範囲。もう一つ用意されたのは、この店オリジナルの「胡桃」のつゆで、濃厚甘口。全部をコレで食べるとクドイでしょうが、からつゆと食べ比べるとコントラストが面白いです。  食後は店のご主人と伊那の衰退ぶりに暗い華を咲かせつつ、桜のソフトクリームをいただきました。カップを機械にポコッと入れる大手メーカーの量産品と思いますが、あえて桜の名所で食べるから良いのです。味は冷たい桜餅。  高遠から飯田線沿線に戻り、しばらく取材活動。データ製作の方は小町屋周辺も未完成ですし、駒ヶ根~伊那市はとりあえず線路を引いただけの状態ですが、資料はこれまでの取材で潤沢に揃いましたので、今回は七久保~上片桐といった南部を中心に取材しました。南北へ行ったり来たりになってしまいますが、車で移動すればアッという間です(それを言うと飯田線の存在意義が・・・)。  陽が落ちるのもめっきり早くなりましたね。日没と共に雨が降り出して、取材は終了。時間は少し早いものの、他に出来ることも無いので夕食を摂ることにしました。今回はまだソースカツ丼を食べていなかったので、メニューは決定。少し足を延ばして三州街道を北上し、地図上では辰野町、飯田線で言えば羽場駅から徒歩10分のところにある「まつくぼ」さんを訪ねました。土砂降りと渋滞の中を移動しましたが、むしろ程良い夕食時の到着となりました。 ファイル 39-8.jpg  ここのカツはデカイと聞いていましたが・・・まさかこれほどとは。飯島食堂と同等かそれ以上、厚さ3~4cm、300g以上のカツがデデンと横たわっています。底の広いドンブリなのでご飯の量もかなりのボリューム、見るからにヤバそうです。  ソースは伊那谷の中でもかなり甘め。私としては「伊那谷のソース=林檎たっぷり=甘口」の図式が脳内に定着していますし、カレー好きのくせに甘口を注文する人間ですので、全く問題なし。むしろこれまでで一番好みの味・・・とも思いましたが、甘いのが苦手な方は、ボリュームも相まってキツイかも? これほど分厚いカツなのに外はサクサク、中までちゃんと熱が通っていて柔らかいのが不思議。惜しむ必要も無いのでガツガツ食べ進めますが、さすがに後半はペースダウン。なんとか完食しましたが、あまりの量に食後はしばらく身動きが取れないくらいになりました。  美味いんだけども、腹のキャパシティ限界のボリュームと、1500円というお値段もあって普段から食べるのはキビシイものがありますが、時々人を連れて行ってネタにするには良いのではないでしょうか。 ファイル 39-9.jpg  11月に入りまして、1日(月)。この日のうちに帰阪したいので、午前中は取材漏れのフォロー、お昼ご飯を食べて帰路につきます。色々一通り食べましたが、最後に寄ったのは飯島駅前の「天龍軒」さん。動画やブログで何度も紹介しているお気に入りのお店です。ここのさくら丼をシメにして帰ることにしました。あくまで個人的な好みですが、馬肉はタタキが一番好きです。馬肉独特の風味がちゃんとあって、かつクセや臭みが無いので非常に食べやすいのです。  今回は盛りつけがチョット雑いですが・・・肉のサイズが揃わなかったのかな? ボリュームとお味はいつも通りでしたので特に気にしていませんが、ハテ。写真奥に鎮座する小惑星イトカワのような物体は、今回が初登場のアイテム「馬ロッケ」・・・馬肉のコロッケです。ネーミングはともかく、味は普通に美味しいコロッケで、やはり熱を通し切るとクセが抜け、良くも悪くも馬肉っぽくはありません。  馬肉らしさを求めて食べると普通すぎて拍子抜けしますが、元々牛肉が希少であった時代に、代用品として食べ始めたのが伊那の馬肉であったわけですから、「普通に美味しい」というのは、ある意味成功しているということかもしれません。まぁ、話のネタに一度ご賞味あれ。  最後に七久保の道の駅「花の里いいじま」にて、安かったので旬の林檎を大人買い。ウチの家族はそれぞれ味の好みが違うので、酸味の強いジョナゴールド、甘口のシナノスイート、中間のシナノゴールドなど、計20個ほど買い込み、もう林檎屋が開けそうなくらい。  味には問題ないけど、見た目のバランスが悪かったり少し当たっていたりと、いわゆるB級品のようなものですが、帰って食べてみるとメチャクチャ美味しい! 甘みや酸味の強さはもとより、水分量が圧倒的。地元のスーパーや果物屋で売っているものは一体何だったのか?と思えるくらい味が違いました。旬のモノを産地で食べるのが、安くて美味いという典型ですね。  平日になってしまいましたので、帰路も一般道で。紅葉の中を走りたい気分でしたので、権兵衛峠から開田高原、下呂を経由して名古屋市内で迷子になり(私は車で名古屋に行ってスンナリ出られた試しがありません)、名阪国道・阪奈道路をすっ飛ばして帰阪しました。  食べてばかりの取材記録になってしまいましたが、既に取材を反映して路線データの製作を再開しています。風景だけにあらず、線路も南北へぐんぐん延ばしていますので、また製作状況を順次アップしていきますね。

七久保~駒ヶ根 取材完了

ファイル 21-1.jpg  日付が変わってしまいましたが…、30日は朝から駒ヶ根を基点に南下し、小町屋・伊那福岡へと線路沿いを歩けるところは往復し、左右両側の風景をくまなく撮影しました。既存部分も資料が不足していた与田切の集落をはじめ、飯島・七久保周辺も再現度を上げるべく再取材を行いました。  画像は与田切川で偶然捉えた119系電車。旧国を追いやったこの電車も遠くないうちに見納め。313系は地元の方にも乗り鉄にも好評のようですが、VVVF車で旅情を感じることが出来ない私はどうしましょう。 ファイル 21-2.jpg  古くからの飯田線ファンにとって聖地といえば田切や伊那松島でしょうか。でも私はBVEから飯田線に入ったようなものですから、聖地といえば七久保と言っても良いくらい、非常に思い入れのある駅です。新長野色の115系が発車していきましたので、「いつもの場所」から写真を撮ってみましたが、こうして “ホンモノ”と比較してしまうと、まだまだ作り込みたい欲が出てきますね。変圧柱がカッコイイなぁ…、作ろうかな。  ちなみにホーム上のミラーはワンマン化に合わせて設置されたものですから、95年前後をイメージして製作している当路線データでは再現していません。 ファイル 21-3.jpg  せっかく飯島町まで足を伸ばしたので、夕食は動画でも紹介しました天龍軒さんで「さくら丼」。実はもう4回目なのですが、相変わらず美味しくいただいております。そういえば動画の中で980円と言ってましたが、今日確認したところ950円でした。お安くなったのか私が覚え違いをしていたのか謎ですが、いずれにせよ更にお求め安い価格設定にご満悦です。  お料理の画像は動画に掲載しましたので、今回はお店の写真をポチッと。ノボリのキャッチフレーズに突っ込んじゃイケマセン。この天龍軒さんを含め、飯島駅前の再開発で商店街がガラッと姿を変えておりまして、15年前の姿を知りたい私を困らせてくれます。時間が取れたら飯島町の図書館にでも行ってみたいところですが…今回はチョット無理かな? 明日(というか今日なのですが)は駒ヶ根から北上し、できれば沢渡あたりまで行きたいと思っています。

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